モトローラが発表したスマートフォンの「アダプティブ・ディスプレイ」を採用したのコンセプトモデルは、デバイスを自在に曲げたり、立させたり、ブレスレットのように手首に巻き付けることができる。
Motorola
- モトローラは、ブレスレットのように手首に装着できるスマートフォンのコンセプトモデルを発表した。
- フレキシブルなディスプレイ端末「アダプティブ・ディスプレイ」のコンセプトモデルは、標準的なスマートフォンのようにフラットの状態はもちろん、折り曲げてデバイスを立てるなどさまざまな使い方ができる。
- モトローラは2016年にも折りたたみ式のスマートフォンを発表している。
最近ではほとんどの人が常に携帯電話を肌身離さず持っているが、文字通り携帯電話を身につけて携帯できるとしたらどうだろうか。
モトローラ(Motorola)は、2023年10月24・25日に開催された年次イベント「レノボ・テック・ワールド(Lenovo Tech World)」で、手首にブレスレットのように巻き付けて装着できるスマートフォンのコンセプトモデルを披露した。
このコンセプトモデルは折り曲げ可能な「アダプティブ・ディスプレイ(adaptive display)」を採用している。同社は、「ユーザーのニーズに応じ、自在に曲げ、形を変えることができる」と10月24日のプレスリリースで述べている。
フラットな状態の時には、ディスプレイは6.9インチで「完全なアンドロイド(Android)体験」ができ、また折り曲げて自立させればディスプレイは4.6インチになって、「よりコンパクトな形で完全なAndroid体験」ができるという。さらに(とてもとても大きな)腕時計のように手首に装着し、外出先でハンズフリーで使用することも可能だ。
だが、手首に巻き付けるスマートフォンがどの程度実現可能なのかについては、当然の疑問がいくつかある。しばらく装着していると手首が重く感じるのではないか。何回ひっくり返したり曲げたりすれば壊れるのか。どうやってこのスマートフォンにケースを付けるのか(またはそもそもケースを作るのか)。
このスマートフォンはコンセプトモデルであるため、今のところ、価格はもちろん実際に発売されるかどうかも分からない。
今回モトローラが発表した新しいコンセプトモデルは、我々が初めて目にする曲がる携帯電話ではない。モトローラの親会社レノボ(Lenovo)は、2016年のレノボ・テック・ワールドで、手首に巻き付けられる別のスマートフォンのコンセプトモデルを発表している。また同年、中国のスタートアップであるMoxi Groupは、ブレスレットのように手首に完全に巻き付けられるスマートフォンを開発中だと発表した。しかし現在までのところ、どちらも市場には出てきていない。
フリップフォン(折り畳み式のスマートフォン)は少なくとも今のところ、より現実的な選択肢となっているように見える。モトローラの「razr+」、「Google Pixel Fold」、サムスンの「Galaxy Z Flip 5」などが発売されたおかげで、フリップフォンは復活を遂げようとしている。