コーヒーを飲まない日はありません。でも、おいしくコーヒーを淹れられる? と聞かれると、正直自信はない……。
そこで、コーヒーの“プロ中のプロ”においしいコーヒーの淹れ方を教えてもらいました。
教えてくれたのは、コーヒーハンターとして世界各地を駆け回り、未知なるおいしいコーヒー樹を探し出してきたJosé.川島良彰(ホセ かわしま よしあき)さん。
川島さんが伝える3つのコツは、著書『人生を豊かにしたい人のための珈琲』(マイナビ出版)からピックアップ。
コーヒーライフが激変するほど、とっても参考になります。
1.コーヒーフィルターは、白と茶色どっちが正解?
まずは、ろ紙(フィルター)の選び方を教えてもらいました。なんとなくナチュラルそうな薄茶色のろ紙を使っていたのですが、José.川島さんの選択は違っていました。
ろ紙の材質は、真っ白な漂白のものがいいでしょう。未晒しの茶色いクラフト紙は見栄えから「エコ」のように思われていますが、実は製造に非常に多くの水を使います。
また、紙の匂いもするので抽出面でもマイナスです。
(『人生を豊かにしたい人のための珈琲』65ページより引用)
「エコ」っぽさで選んでいたことが裏目だったとは……。勉強になりました。
2.ペーパードリップで抽出するとき、嫌な味を出さないためには?
ろ紙(フィルター)の選び方が分かったので、上手なペーパードリップの方法も知りたいところ。
どんな品質のいいコーヒーでも、嫌な味を出す成分を含んでいます。
幸いなことにその成分は、お湯と長く接し過ぎた時のみ出てきます。それゆえ、挽き目はやや粗目のザラメ程度をお勧めしています。
細かくすればするほど抽出時間を要し、お湯とのコンタクトが長くなるからです。
(『人生を豊かにしたい人のための珈琲』64ページより引用)
挽き方が大事なんですね。
José.川島さんのポイントを押さえて、ちょっといい豆でコーヒーを淹れてみたところ、さわやかな甘酸っぱさが感じられて新境地を開拓した気分に。
とびきりのコーヒーを淹れたいときは、ぜひ参考にしてみてください。
3.コーヒー豆を量るのに「メジャースプーン」はNG
理由が全く思い当たりませんが、何人分かまとめて淹れるときに限って、味がイマイチになることはありませんか?
その答えも、José.川島さんが教えてくれました。
川島さんによると、本当においしいコーヒーを飲もうと思うなら、焙煎豆を量るのに柄杓状の「メジャースプーン」を使うのは合理的ではない、とのこと。
ちょっと面倒でも重さを量る「スケール」を使い、しかも、何杯か淹れるときはコーヒーの量をちょっとずつ減らしていくのがいいとのことです。
私がお勧めするレシピは、ザラメ程度のやや粗挽きで1杯(150㏄)淹れるのに20gを適量としています。
ですが、2杯(300㏄)抽出では40gでなく10%減らして36gを使います。3杯(450㏄)では60gではなく20%減らして48g、4杯(600㏄)なら80gでなく25%減らして60gで事足ります。
1度に4杯淹れる場合、スケールで重さを量っていれば20gも節約できる計算です。メジャースプーンで量ると必要以上にコーヒーを使ってしまうだけでなく、濃過ぎるコーヒーになってしまい、美味しさも楽しめません(『人生を豊かにしたい人のための珈琲』56ページより引用)。
これまで、たくさん淹れるときは人数分のコーヒー粉をしっかりメジャースプーンで量って、ドバドバと投入していました。みんなに「ちょっと濃いね?」と言われるのも当たり前です。アドバイス通りに4杯のコーヒーを淹れてみると、見事にちょうどいい濃さの、おいしいコーヒーになりました。
José.川島さんが代表取締役を務める「株式会社ミカフェート」では、おいしいホットコーヒーの淹れ方を公開しています。
ROOMIEより一部編集・転載()