トップファンドマネジャーが推奨する、いま行うべき投資とは…4つのセクターと4つの国際株

ある一流ファンドマネジャーは、国際株は米国の投資家から不当に見落とされていると述べている。

あるファンドマネジャーは、国際株はアメリカの投資家から不当に見落とされていると述べている。

Michael M. Santiago/Getty Images

エリアス・エリクソン(Elias Erickson)氏がナインティ・ワン・インターナショナル・フランチャイズ・ファンド(Ninety One International Franchise Fund)を運営し始めてからの2年2カ月で、彼はいくつかの異なる市場レジームで優れた実績を残した。

モーニングスター(Morningstar)によると、同氏の海外中心の大型成長ファンドは2023年にそのカテゴリーの上位9%に入り、そのインデックスが0.5%下落したのに対し、4.8%の上昇だった。2022年は12%前半で終え、順位は低かったものの、ベンチマークを3.5%上回った。

2021年8月以降は市場と経済でさまざまな変化があったが、エリクソン氏の実績は、彼の投資戦略と同様に不変だった。

「私たちがマクロについて考える場合、それは、適応性や脆弱性を考慮して多様な経済やマクロ経済環境に合ったポートフォリオを構築することです」とエリクソン氏はInsiderの取材に語る。

「そのため、私たちは毎年毎年ポートフォリオを再構築したり、変化するマクロの展望に対して再調整することはありません」

狙いは一流銘柄、ただし適正価格で

他の多くのマネジャーとは異なり、エリクソン氏はファンドに数十の銘柄しか組み入れない。彼のボトムアップの銘柄選択プロセスでは、候補となる銘柄を注意深く調べ、それがどのような経済的背景でも成長できる良質な事業かを確認する。

「当社は、それぞれの属性の閾値が非常に高い組み合わせを求めており、それが当ファンドの特性を際立たせています」とエリクソン氏は述べる。

「スタイル分析ツールを用いているか、他のツールを用いているかにかかわらず、それは経験則に基づいています。私たちは競合他社よりも統計的に有意で一貫した品質評価を行っているのです」

最初に、エリクソン氏は自分自身の眼で、投資先候補が他の同業他社と差別化されているかを確認する。彼はソフトウェアのコードでも、特許技術でも、あるいは数十年かけて構築されたネットワークによるグローバル企業であっても、ビジネスが持つ測定可能で永続的なメリットを求めている。

競合他社との差別化が十分に図れているかを判断したら、彼はその企業の債務負担と資本集約度を調べて、経済後退時にどのように対処できるかを判断する。

しかし、好調な企業を調べる最良の尺度はキャッシュフローだとエリクソン氏は語る。成長重視の投資家は企業の収益とユーザー基盤が増加しているかどうかを重視し、価値重視のマネジャーは利払前・税引前利益(EBIT)などの利益指標を優先するので、彼のアプローチは独特だ。

「当社は、本質的価値の尺度として1株当たりのフリーキャッシュフローに注目しており、それが時間の経過でどう推移するかによって、この機会が興味深いものかどうかが決まります」エリクソン氏は述べる。

「当社の哲学のさまざまな特質はすべて、キャッシュフローによって測定される本質的価値の根底にある進歩に対し、われわれの確信を高めることを中心に構築されています」

エリクソン氏が使用する二次的な指標には、企業の内部収益率 (IRR)やEBITまたはEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)に対する企業価値などがある。良いニュースすべてが織り込まれていないかを確認するためには、その銘柄の価格が、後にどれだけの現金や収益を生み出すかに対して公正であることを確認することが重要だ。

「重要なことは、良質なビジネスと美徳の組み合わせを見つけ、過剰な支払いをしないことです」

今行うべき8つの投資

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