現役インストラクターが明かす、「ピラティス」について知っておくべき5つのこと

ピラティス

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  • ピラティスは筋力、柔軟性、安定性を高めるのにぴったりだと、インストラクターのノラ・マイヤーズさんは話している。
  • マイヤーズさんによると、ピラティスはもともと怪我の予防やリハビリのために考案されたものだ。
  • それぞれの目標や能力に合わせて調整もできる。

ピラティスのインストラクターであるノラ・マイヤーズさんによると、ピラティスは筋力、安定性、柔軟性を向上させるのに優れたエクササイズだ。

ピラティス人気はここ数年、ますます高まっているものの、まだ多くの誤解があるとマイヤーズさんは話している。例えば、なぜかピラティスは特定の体型の人にしか効かないと思われがちだが、誰でもその恩恵を受けることができるとマイヤーズさんは言う。ピラティスは各人のニーズに応えてくれるエクササイズなのだ。

マイヤーズさんと、同じくインストラクターのリサ・ハバードさんは、ピラティスについてわたしたちが知っておくべき5つの重要なポイントをInsiderに教えてくれた。


ピラティスは怪我の治療や予防のために考案された

マイヤーズさんとハバードさんによると、ピラティスを理解する最善の方法はまずそれがなぜ生まれたのか理解することだという。

ピラティスは1920年代、退役軍人の怪我からの回復を手助けする方法としてジョセフ・ピラティス氏によって考案された。そのメソッドはすぐにアスリートやダンサーの間でリハビリや怪我を予防する方法として有名になった。

その後、ピラティスが広く普及したのは間違いないが、マイヤーズさんによると、彼女のもとを訪れる人は事故で怪我をした人が多いという。例えば、自転車や自動車の事故に遭った人が理学療法を受けてすぐに彼女のクラスにやって来たという。

「彼らは理学療法を受けた後にリハビリとしてピラティスに通い、運動を取り入れた暮らしの一環としてピラティスを続けているのです」とマイヤーズさんは語った。

「理学療法士は急性の痛みや急性の怪我に対処します。急性の痛みを過ぎたら、ピラティスの指導者が慢性的な痛みをケアします」

ピラティスを始めて15年になるマイヤーズさんは、ピラティスを始めると自身の脳性まひによる痛みがすぐに軽減したことに気付いたという。

怪我や障害がなくても、ピラティスは怪我を防ぐために身体を鍛える素晴らしい方法だとマイヤーズさんは話している。

ピラティスはそれぞれに合ったエクササイズ

運動をする人

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Rhythm Pilatesの創業者でインストラクターでもあるハバードさんは、ピラティスが他の多くのエクササイズと異なるのは、それぞれのワークアウトがその人独自のものだからだと話している。

「ピラティスは画一的なものではありません」

優れたピラティスのインストラクターは、クライアントが伸ばしたいところに合わせてセッションを組み、怪我や可動範囲などに制限がある場合は、その人に合ったやり方を見つける手助けもしてくれる。

「特定のワークアウトを必要とするプロのアスリートのクライアントもいます」とハバードさんは語った。

「わたしはその人のためのトレーニングを考えなければなりません。そして、プロのダンサーにはハムストリングや腰、肩を痛めないように、彼女に合ったトレーニングを考えなければならないのです」

マイヤーズさんは、クライアントにとって自身のセッションが効果的なものになるよう、具体的に鍛えたい部分があるかどうか尋ねるところから全てのセッションを始めるという。プロップも使い、クライアントのニーズに合わせてエクササイズを調整する。

例えば「ハムストリングスがこわばっていたクライアントの場合、腰の下にフォームローラーを入れてショルダーブリッジをやったことで楽になりました」とマイヤーズさんは語った。

ピラティスは総合的なエクササイズ

ピラティスは筋力アップや有酸素運動など、体力のある一面のみをターゲットにしたものではないとハバードさんは話している。

ピラティスを続けることで、そうした面も向上していくが、よりホリスティックな成長を目にすることができるという。

「年齢を重ねるにつれ、わたしたちはバランスを崩し始めます。ピラティスは姿勢、アライメント、非対称性、怪我に効果的です」とハバードさんは語った。

マイヤーズさんによると、彼女のクライアントは1回か2回のセッションでこれらの変化に気付くことが多いという。ただ、長期的にはな観点からは、継続することが一番だと話している。

ピラティスは他のトレーニングを補完する

ピラティス

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ホリスティックなアプローチと怪我の予防に重点を置いているピラティスは、他のトレーニングと組み合わせても非常に相性が良いとマイヤーズさんは話している。例えばウエイトリフティングの場合、ウエイトが重すぎるせいで怪我をする人が多いという。

ウエイトリフティングではウエイトを動かすために周囲の筋肉を使うが、その筋肉を傷めて怪我をすることがあるとマイヤーズさんは指摘している。

「ピラティスは筋力と安定性の基礎をもたらし、正しい筋肉を安全かつ効果的に使う方法を教えてくれます」

ピラティスは誰にでもできる

「ピラティスは元気で痩せている人だけのもの」というのは、マイヤーズさんがよく耳にするピラティスに関する最大の誤解だ。これはピラティスが何のために考案されたかを考えれば、完全に的外れだという。

「ピラティスは怪我や障害のために考案されたもので、ソーシャルメディアで目にするものは、ピラティス本来の姿のごく一部なのです」とマイヤーズさんは語った。

自身もプラスサイズで、障害のあるクィアのインストラクタであるマイヤーズさんは、ピラティスをよりインクルーシブなものにし、より多くの人々 —— これまでピラティスを敬遠していた人もいるかもしれない —— にピラティスを知ってもらいたいと話している。

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