イーロン・マスクは、このプラットフォームを幅広いサービスを提供するスーパーアプリにしたいと考えている。
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- 米テクノロジー専門メディアのザ・ヴァージは、Xのオーナーであるイーロン・マスクは同プラットフォームが2024年末までに金融機能を展開することを期待していると報じている。
- Xはアメリカ各州で銀行業務や送金サービスを提供するためのライセンスを取得しようとしている。
- マスク氏はXを中国のスーパーアプリ「WeChat」のような存在にしたいと考えている。
米テクノロジー専門メディアのザ・ヴァージ(The Verge)が2023年10月27日に報じたところによると、イーロン・マスク(Elon Musk)は、X(旧ツイッター)が2024年末までに金融機能を展開することを期待しているという。
Xのオーナーで会長兼CTOのマスクは、10月26日に行われたオンライン全社会議で、財務上の野望についての見通しを語っている。ザ・ヴァージはこの会議の音声記録を入手した。
このオンライン全社会議の中で、マスクは人々が銀行口座を必要としないように、金融活動のすべてをこのプラットフォーム上で実現したいと述べた。彼は「そこにお金が絡んでいるならば、お金でも証券でも何でも我々のプラットフォームに搭載することになる」と話している。
ザ・ヴァージによると、マスクはこのプラットフォームによる金融への野心に大きな自信を持っており、同社が期限までに機能を提供できなければ、彼は気が変になるだろうとしている。
今回、マスクがXの金融サービス開始時期を示したのは、彼がツイッター(Twitter)を440億ドル(当時の為替レートで約6兆4000億円)で買収してから1年後のことになる。ブルームバーグ(Bloomberg)によると、推定資産2000億ドル(約29兆9050億円)で世界一の富豪であるマスクは、2023年初めにツイッターの名称をXにリブランドした。
Xはアメリカのすべての州で銀行・送金サービスのライセンスを取得しようとしている。これまでに9つの州でライセンスを取得したとInsiderが10月28日に報じている。
マスクは2022年6月、ツイッターを中国のWeChatのようなスーパーアプリにしたいと、その野望を語っている。WeChatはソーシャルメディアとしてだけでなく、決済やその他のサービスにも利用できる。またWeChatはビデオゲームや新しい友人との出会いといった機能も提供している。
またマスクは、Xが2024年には「本格的な」出会い系アプリにもなると、同じ日のオンライン会議で語ったとInsiderは報じている。
InsiderはXにコメントを求めたがすぐには得られなかった。報道関係者向けのメールアドレス経由でも対応を求めたが、「現在多忙のため、後ほどあらためてご連絡いただきますよう、お願いします」との自動応答が返ってきた。