グーグル(Google)のサンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)。「ジェネレーティブ(生成)AIシフト」を急ぐ。
Christoph Soeder/dpa via Reuters Connect
グーグル(Google)が音声アシスタント担当部署の従業員をレイオフした。Insider編集部の独自取材で明らかになった。
同社の内情に詳しい関係者の証言と、一連のレイオフ(一時解雇)を記録した社内文書によれば、今回の整理対象になった従業員には、10月30日月曜日に現任のポジションが廃止されることが知らされた模様だ。
人員整理の影響を受けた従業員の総数は不明ながら、同じ社内文書によれば、管理職以外の従業員最大20人が対象となり、職種は全員がデータサイエンティストだったようだ。
同文書の記載によれば、直前の10月27日金曜日に対話型AI「バード(Bard)」担当チームから音声アシスタント担当チームに異動し、着任の数時間後にレイオフに関する(上司や人事担当との)ミーティングへの招待メールを受け取った従業員もいる。
同文書には次のような記載がある。
「(今回の人員整理)対象者のうち1名は産休中、別の1名は癌(がん)の罹患者」
レイオフ対象の従業員は60日以内に社内の別のポジションに応募するか、退職するかを選択しなければならない。
グーグルの広報担当にコメントを求めたところ、以下のような回答があった。
「ストラテジックな経営目標の達成を目指す上で、優先順位の最も高い事業を中心に人員配置を最適化するため、チームの再編成を実施しました」
グーグルは従来の「Googleアシスタント」を刷新し、ジェネレーティブ(生成)AI機能を実装して「アシスタント・ウィズ・バード(Assistant with Bard)」とする計画を発表しており、すでに10月上旬には社内テストも始まっている。
同社は8月、生成AIを活用したGoogleアシスタントの刷新に伴い、「少数の(a small number)」ポジションを廃止すると発表。今回の人員削減がその組織改編に関連するものなのかどうかは不明だ。