ミレニアル世代とZ世代は、管理職になりたくないようだ。
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- 多くのミレニアル世代とZ世代は、もう管理職を目指していない。
- キャリアインフルエンサーは、上乗せされる賃金が面倒なことに見合っていないからだと、TikTokで説明した。
- 彼女は、中間管理職を「美化された無給のインターンシップ」だと表現した。
ミレニアル世代とZ世代は、もう管理職を目指していないようだ。あるキャリアインフルエンサーは、その理由について説明した。
職場環境の分析ソフトウェア企業のVisierがアメリカ人1000人に行った最新の調査で、現在の企業で管理職を希望していると答えた人は、半数にも満たない38%だった。
この調査結果を受けて、Entrepreneurで、なぜ若い労働者は同僚を管理することを望まないのかということを論じた記事が掲載された。
そこでは、シニアリーダーシップに対する信頼性の欠如、限られた経済的報酬、なによりワークライフバランスと休日を重視することなどの論点が提示された。
キャリアに関するアドバイスで有名なTikTokerのキア・アブドゥル(Kyyah Abdul)は、自身の見解に関する動画を投稿している。
彼女は、管理職が「美化された無給のインターンシップ」のようなものだから、ミレニアル世代とZ世代はなりたがらないのだと語った。
アブドゥルは、管理職の給料は「行っている仕事の価値に見合っていない」と主張した。
彼女はドルの代わりに 「ダブロン」 という海賊のお金を使って理論を示した。彼女によると、エントリーレベルのポジションは半ダブロンを支払っていたが、人々はしばらくすると昇進してより多くの収入を得たいと思ったという。
「そして管理職になると、『待って、平社員だったときより3倍働いているのに、1ダブロンしかもらえていない』と気づく」と彼女は語った。
「これは、人々がキャリアの中である到達点に達するときなのだ。私はそれを受け入れて、この仕事を続ける。なぜなら、海賊の本当の利益を享受できる次のレベルに達するためのインターンシップの機会だから」
だが、その価値はないと判断し、中間管理職にとどまったり平社員に戻ったりする人もいるという。
「1ダブロン半はもらえるシニアアソシエイト・レベルもあるでしょう」と彼女は語った。
アブドゥルはまた、出世するほど「やることが少なくなり」、つまり上級職では離職率が低くなると語った。
彼女は、自身で作った図表を示しながら、幹部や部長クラスの仕事に就いている団塊世代やX世代の人は、高給をもらっていることが多く、要求が少ないと指摘した。
「そのような人々は、少ない仕事でも給料をもらっているから、仕事を辞めようとはしない。私の考えでは、管理職になりたい人も出世したい人もいると思うが、今はポストが行き詰っているのだ」
確かなことを言うのは難しいが、彼女の分析はおそらく正しいだろう。多くの企業では、中間管理職や一般社員よりも、上級職の椅子は少ないだろう。
Data USAがまとめた統計では、2021年のアメリカにおける管理職の数は約1580万人で、CEOは約20万人だった。
アブドゥルは、中間管理職が余っていて、かつてそういった職種を求めた若い従業員にとって、その職種の魅力を下げていると主張した。彼らは、いかに燃え尽きた管理職がいるのか、そして管理職がいかに進歩できていないかを見ているという。
「彼らは『とんでもない』という感じなのだ」と彼女は述べた。
「そういった人々が通ってきた道を、たった半ダブロンで経験するつもりはない」