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- 医師のニコル・J・ファン・フローニンゲン(Nicole J. Van Groningen)さんは、自身が医師として"絶対にやらないことリスト"をシェアした。
- 睡眠時間を削って運動を優先しろというインフルエンサーのことは無視した方がいいと、ファン・フローニンゲンさんはアドバイスしている。
- TikTokでは、フィットネス系のクリエイターがベッドから起き上がるよう促す動画が人気だ。
ある医師が健康に関するアドバイスをまとめたリストをネット上で共有し、まずは睡眠時間を削って運動を優先するよう勧めるインフルエンサーを無視するよう伝えた。
アメリカのカリフォルニア州ロサンゼルスにあるシダーズ・サイナイ医療センターの助教で医師のニコル・J・ファン・フローニンゲンさんは、「Things You'll Never Catch Me Doing As A Doctor(医師としてわたしが絶対にやらないこと)」と題した動画をTikTokに投稿した。
140万回以上視聴されているこの動画の中で、ファン・フローニンゲンさんはまず、早起きをして睡眠時間と引き換えに運動をすることはないと語り、そうすることを勧めるネット上のアドバイスに耳を貸す必要はないと警鐘を鳴らした。
「ジムに行ってワークアウトをし、より良い体を作るには、睡眠時間を削るのが一番だというネット上のインフルエンサーを信じてはいけません」とファン・フローニンゲンさんは話している。
TikTokではフィットネス系のクリエイターが視聴者にベッドから出て運動するよう促す動画 —— やる気を出させるためにしばしば大声を出したり、叫んだりする —— が人気だ。彼らは寝ずに運動しろとあからさまには言わないものの、いかに自分の休息と引き換えに運動したかをアピールする人もいる。また、どんなに睡眠不足でもジムに行くというモチベーションを自慢するような動画を投稿する人もいる。こうした動画はしばしば、自制心の表れとしてコメント欄で称賛されている。
TikTokではこうしたクリエイターに直接アドバイスを求めるユーザーもいて、ほとんどもしくは全く睡眠が取れなくても運動をした方がいいかどうか尋ねるコメントを残す人もいる。回答はさまざまだ。あるクリエイターは当日の体調次第でそのまま運動を続けるか、トレーニング量を減らすか考えると答えている。別のクリエイターは、体を動かした方が気分が良くなるかもしれないので運動を続行すべきだとアドバイスしている。
南カリフォルニア大学医学部の臨床医学の准教授で睡眠専門医のラジ・ダスグプタ(Raj Dasgupta)氏は、こうしたトレンドについて1月にCNNの取材に応じている。ダスグプタ氏は、睡眠不足は筋肉がワークアウトから回復するのを妨げると語り、極度の疲労は運動やスポーツをしている時の反応速度を遅くするため、怪我をする可能性が高まると話した。
ファン・フローニンゲンさんは投稿した動画の中で「睡眠こそが健康のために一番の習慣です。これに尽きます」と語っている。
TikTokで3万7000人のフォロワーを持つファン・フローニンゲンさんは、健康に関するアドバイスや医師としての日常を記録した動画を定期的に投稿している。