ビル・ゲイツが成功した理由は「合理的な楽観主義」

ビル・ゲイツ

ビル・ゲイツはハーバードを中退し、マイクロソフトを共同創業した。

Simon Wohlfahrt/Getty Images

  • ビル・ゲイツは楽観主義と悲観主義の完璧なバランスを分かっているとモーガン・ハウセルは述べている。
  • このアプローチは人生のどんな分野にも当てはまると心理学者であるハウゼルは新たな著書に書いている。
  • ゲイツはAIに関しても「合理的な楽観主義」を実証しているようだ。 

ビル・ゲイツ(Bill Gates)はなぜ、これほどまでに成功しているのだろうか。お金の専門家でもある、ある心理学者は、ゲイツが楽観主義と悲観主義を完璧に両立することができているからだと考えている。

モーガン・ハウセル(Morgan Housel)はCNBCに寄せた記事の中で、ゲイツについて「合理的な楽観主義者」と表現している。ゲイツは将来への楽観的な見通しはそのままに、短期的な後退には備えているからだ。

ハウセルはこの妥協点を見付けることが、誰にとっても極めて重要なライフ・スキルであるとしている。

このほど出版された新刊『Same as Ever: A Guide to What Never Changes(これまで通り:決して変わらないものへの手引き)』の中でハウセルは、合理的な楽観主義は資金管理から人間関係まで、どんな分野にも応用できると述べている。重要なのは楽観主義と悲観主義は同じスペクトラム上に存在すると認識することだと指摘する。

従業員に給料を支払うのに十分な現金があるかを心配していることが、最も良い例だとハウゼルは言う。

ゲイツは現金に関しては、慎重な姿勢を取っており、マイクロソフトがいつでも、たとえ収益がないとしても、12カ月先まで確実に乗り切ることができるようにしていた。

1995年にその理由を尋ねられ、ジャーナリストのチャーリー・ローズ(Charlie Rose)に対し、テック界は動きが早すぎるため、会社を存続させるのに十分な売り上げを上げられるという保証はどこにもない、とゲイツは語った。

だがハーバード大を中退してマイクロソフトに専念し、パーソナル・コンピューティングへの移行を主導したため、多くの人がゲイツには先見の明があるとみなすようになった。

「楽観主義と悲観主義のバランスを取ることは、ほぼすべての長期的な努力の成功に見られるものだ」とハウセルは書いている。

Popular

あわせて読みたい

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み