「気を悪くしないで」は英語でなんと言う? TOEIC730点から挑戦できる『マイレージ、マイライフ』に学ぶ

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Illustration: Derplan13/Shutterstock, Alona Stanova/Getty Images, Design: Business Insider Japan編集部

「英語学習には興味があるけれど、なかなか上達しなくてやる気をなくしてしまう」「楽しくないので長続きしない」……あなたもそんな経験はないだろうか。

この連載では、海外映画やドラマを楽しみながら、かつ英語学習にも活かす方法をご紹介。ナビゲーターはAI英語学習アプリ「abceed(エービーシード)」を運営するGlobee代表の幾嶋研三郎さんだ。

毎回1つの作品を取り上げ、ビジネスパーソンがすぐに活用できるフレーズも教えてもらう。

この週末はあなたもおすすめ作品にどっぷりハマりながら、英語学習に挑戦してみてはいかがだろうか。


イーロン・マスク氏がTwitter(現X)を440億ドル(当時のレートで約6兆4000億円)で買収してから1年あまりが経ちました。

この間にマスク氏が断行した経営改革はたびたびニュースでも報じられてきましたが、なかでもインパクトが大きかったのは買収の翌月に行われた大規模リストラではないでしょうか。

このリストラでは全従業員8000人弱のうち半数が対象に。その後も断続的に人員削減が行われた結果、2023年4月時点で従業員数は約1500人にまでに減ったとされます。業績不振の態勢を立て直すための再建策でしたが、現在も経営は困難な状況にあると見られています。

さて、リストラと聞いて思い出す映画といえば、ジョージ・クルーニー演じるリストラ宣告人が主人公の『マイレージ、マイライフ』があります。この映画では実際にリストラされた22人にインタビューを行っており、ドキュメンタリー映画としても楽しむことができます。

そこで今回は、『マイレージ、マイライフ』を題材にして生きた英語を学んでいくことにしましょう。

ビジネスパーソンにおすすめ『マイレージ、マイライフ』

『マイレージ、マイライフ』のストーリー

年間322日も出張するライアン・ビンガム(ジョージ・クルーニー)の仕事は企業のリストラ対象者に解雇を通告すること、つまりプロの“リストラ宣告人”。「バックパックに入らない人生の荷物は背負わない」をモットーとするライアンは、夢の1000万マイル達成を目前に、しがらみのない自由な生き方を楽しんでいた。

そんなライアンに2つの出会いが訪れる。1人目は彼と同じく出張族のアレックス(ヴェラ・ファーミガ)。気軽な大人の関係とお互い割り切って情事が始まる。もう1つの出会いは新入社員のナタリー(アナ・ケンドリック)。ネット上で解雇通告を行い、出張を廃止するという合理化案を会社に提出しており、ライアンの立場と1000万マイルの達成を危うくする存在だった。

異なる年代の2人の女性との出会いをきっかけに、人を“切る”ことで生きてきたライアンが“つながり”の大切さに気づき……。

テーマはビジネスですが、高度な専門用語はなく、社会人経験のある方なら誰でも楽しめる内容です。また、主要な登場人物が全員アメリカ人なので、アメリカ英語の発音を学ぶのに最適です。

洗練された英語表現が多く、ビジネス英語を学びたいビジネスパーソンや、フォーマルな表現を身につけたい学習者に適した作品と言えるでしょう。

TOEIC730点からの初級者・中級者におすすめ

『マイレージ、マイライフ』の再生時間は1時間49分、総語数11708語、フレーズ数は1771です。リスニング難易度の指標の1つであるWPM(1分あたりのワード数)で比較すると、ネイティブの会話は約160台、早口の人だと約200台、TOEICは平均150台なのですが、『マイレージ、マイライフ』の会話部分は平均123です。

前回ご紹介した『A.I.』よりはやや難易度が上がりますが、TOEICの難易度で表すと730点程度、英検だと2級レベルの学習者のリスニング学習に最適な作品です。また、ビジネスシーンで使う英語表現が多く登場するだけでなく、日常で使えるカジュアルな表現も多いため、全体的な難易度としては初・中級レベルと言えるでしょう。

それでは、作中に登場するフレーズの中から、日常シーンでも役立つ表現をご紹介します。

活かせる映画フレーズ

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