コメ兵の渋谷大型店、若者狙いセリーヌ・グッチのミニバッグがずらり。「20万~50万円」で勝負

外観

「KOMEHYO SHIBUYA」。ZARAの姉妹店「ベルシュカ」跡地にオープンする。

撮影:土屋咲花

リユース大手・コメ兵の買い取り部門を併設した旗艦店「KOMEHYO SHIBUYA」が11月17日、渋谷の商業施設「ZERO GATE(ゼロ・ゲート)」にオープンする。

1階~4階までの4フロア733平方メートルの大型店で、関東では新宿店に次ぐ規模となる。これまでのコメ兵とは異なる品揃えや内装にこだわり、若者やインバウンド客を狙っていく。

11月15日、報道陣向けに店内を公開した。

店内は「渋谷っぽさ」満載

1階

内外装は、バンド「King Gnu」のミュージックビデオなどを手掛けるOSRIN氏が総合プロデュースした。

撮影:土屋咲花

「今までのKOMEHYOとは一線を画す店舗。渋谷という街の特性や独自のカルチャーに マッチするような店舗作りを心がけました。リユースに特化したデパートとも言うべき大型店を渋谷に作ることで、リユース品に人々が触れる機会をこれまで以上に提供し、リユースという文化を渋谷からさらに発信していきたい」

コメ兵ホールディングスの石原卓児社長は、新店舗への想いをこう語った。

商品はブランドのバッグやアパレル、ジュエリーなどで、オープン時点で6500点を扱う。「ファッションの街・渋谷を意識」(コメ兵)し、衣類の取り扱いを他店より増やした。

価格は数千円から、最も高い商品で約1億円。中心価格は20万~50万円で、コメ兵の顧客層(40代~50代)よりも若い世代をターゲットとしていることもあり、他の店舗よりも低価格帯だという。

KOMEHYO SHIBUYAのターゲットは国内の10代~30代の若者。海外のインバウンド客も見込む。

インバウンドによる売り上げは同社全体としては1割程度だが、石原社長によると銀座や大阪・心斎橋の店舗はインバウンドによる売り上げが半分近くに上るという。渋谷店についても「半分近く、もしくはそれ以上って時もあるんじゃないか」(石原社長)と期待を寄せる。

年間の売り上げ目標は25億円

3フロアで「過去、現在、未来」を表現

ポップアップ

ルイヴィトンの「エピ」シリーズを中心に編集したポップアップのコーナー。「いつ来ても楽しい店舗」を目指し、月1回のペースでポップアップを実施するという。

撮影:土屋咲花

実際の店内を見ていこう。

特徴の一つが、フロアを商品やブランドではなく「時間軸」で区切ったことだ。

1階は「IMA(今)」をテーマとし、現代のトレンドを反映した商品が並ぶ。

人気のミニバッグを多く取りそろえるほか、ブランド別で見るとボッテガ・ヴェネタやセリーヌ、グッチなどが目立つ。渋谷のカルチャーを意識し、スケートボードも置いている。

店頭では月に1回程度のペースで編集型ポップアップを実施し、飽きさせないよう工夫をこらす。

初回となる今回は、入口周辺のエリアでルイヴィトンの「エピ」ラインのシンプルな黒いバッグを中心に展開した。

ミニバッグ

トレンド品を扱う1階では、人気のミニバッグを多数そろえた。

撮影:土屋咲花

ボッテガバッグ

ボッテガ・ヴェネタのミニバッグ。

撮影:土屋咲花

2階は「KAKO(過去)」がテーマ。1990~2000年代のアイテムを中心に、ヴィンテージ品を集めた。

このフロアを構成する主なブランドはシャネルやカルティエ、フェラガモ、フェンディ。シャネルはマトラッセなどの人気のバッグや、ヴィンテージのコスチュームジュエリーが豊富にそろう。

カルティエ時計

店内最高額の「カルティエ クラッシュ」。9800万円。

撮影:土屋咲花

3階のテーマは「MIRAI(未来)」。「未来につなげたい名品」(コメ兵)を取りそろえたという。どの時代でも価値を感じてもらえる定番アイテムから、その年代でしか手に入らないブランドとアーティストやブランド同士のコラボレーション品が並ぶ。

ヴィトン

ルイヴィトンがアーティストとコラボレーションした商品。

撮影:土屋咲花

4階は買取と取り寄せ品の試着スペース。カフェのような開放的な空間に、買取カウンターを設けた。他店では、買取は個室や半個室で行っているため、初の試みとなる。

買い取りカウンター

買い取りカウンター。KOMEHYOとして初めて、開放的なカウンター式にした。

撮影:土屋咲花

渋谷は6年前に一度撤退

石原社長

コメ兵ホールディングスの石原卓児社長。

撮影:土屋咲花

コメ兵にとって、渋谷への旗艦店出店は再チャレンジだ。2014年から2017年まで、「KOMEHYO 渋谷公園通り店」を営業していたが、駅からの遠さなどから集客に苦戦し、撤退した経緯がある。

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