もしブラウン氏に面接されたらどうする?
LinkedInで採用担当のトップを務めるブレンダン・ブラウン(Brendan Browne)氏は、自社に応募してきた人に採用面接をする際、まず始めにその候補者にマジックペンを手渡し、壁際のホワイトボードの方に向かせる。
ブラウン氏は、2010年から採用チームで指揮をとってきた。チームを築くにあたり、同氏は目の前の候補者を雇うべきかどうかを判断する珍しいやり方を発見した。
ポジションに関係なく候補者に質問する。「あなたが最も情熱を注げられる対象は何ですか? ホワイトボードを使って、どのようなものか説明してください」
あなただったら何か思いつきますか?
「少し曖昧な状況に陥ることになるので、候補者は本当の意味で自発的にならなければならない」とブラウン氏は語る。
たとえば、空いた時間にビールを醸造することが大好きな候補者がいたとしよう。その人にはビールの醸造プロセスを言語化して説明することが期待されている。製品管理など、自身の役割に特定の情熱を持つ候補者がいたら、その人も同じことをしなければならない。
ブラウン氏は、この質問から4つのことが学べると言う。
- 候補者がもっとも深く関心を持っているものは何か?
- 候補者はどれだけ自分自身を説明することができるか?
- 候補者は「プロセス」についてどのように考えるか?
- 候補者はどのように曖昧さに対処しているか?
ブラウン氏は、理想的な従業員は3つの領域の重なり合い — —大きく夢を見ること、楽しむ方法を知っていること、結果を出すこと —— にフィットしなければならないという同社 CEO ジェフ・ウェイナー(Jeff Weiner)氏の考えを支持している。 ブラウン氏の質問法は、これらのすべての要素を調べるのに役立つ。
「面接の評価は難しい。完璧に評価することなどできないが、実際にわたしが知りたいのは、候補者が誰であるか、わたしとその人が実に難しい問題に取り組んでいる時に感じることは何か、一生懸命取り組んでいる時に何を感じるのか、ということだ」
ブラウン氏によると、候補者は応募している職種に関する紋切り型で具体的な質問を想定しているので、しばしば面喰らう。しかし、候補者のこうした不安感が、実際の職場で期待されることをうまく扱えるか判断するのに適しているという。
「わたしが見たいのは候補者がどう対処するか、だ」とブラウン氏は言い切る。そういうわけで彼はこのお気に入りの質問への答えが候補者を選ぶ際の「妥当な指標」だと考えている。
(翻訳:蓮)