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各国が誇るエリート特殊部隊。彼らは、最も訓練され、最も恐れられる存在だ。
他の部隊が出動をためらうような場所に出向き、敵を見つけ出して戦い、大胆な救出作戦をやってのける。
彼らはまさに、エリートの中のエリートだ。
ランク付けすることは極めて難しいが、いくつかの部隊は、実績と敵に与える恐怖心の面で他を圧倒した。
厳選され、さらに激しい訓練を繰り返している彼らは、大規模な部隊が、もはやその有効性を示しにくくなっている現代の戦場において、唯一、その責務を果たし得る存在となっている。
8位 パキスタンの特殊部隊SSG(Special Services Group)。同国では隊員が身に付ける独特な帽子に由来した「ブラック・ストークス(黒いコウノトリ)」という呼び名で知られている。訓練にはフル装備での、12時間内での36マイル(約58km)走破、50分内での5マイル(8km)走があると伝えられる。
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出典: "Pakistan Intelligence, Security Activities & Operations Handbook"
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2009年10月、パキスタン陸軍総司令部が治安部隊を偽装した武装集団に襲撃される事件が発生。SSGは人質救出作戦を展開し、タリバンと思われる武装集団を制圧、人質約40人を救出した。
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UOEへの入隊は、志願者の7〜8割が不合格になるという狭き門。全員が不合格になることも珍しくない。
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6位 ロシアのアルファ部隊。1974年、KGBによって創設され、現在は、ロシア連邦保安庁に所属している(編集部注:ロシアの特殊部隊は、他の部隊も含めて『スペツナズ』と総称される。映画や漫画にもしばしば登場する)。
アルファ部隊は2002年、チェチェンの武装集団が起こしたモスクワ劇場占拠事件の際にガスを使用。武装集団を制圧したが、結果的に120人あまりの人質も犠牲となり、非難を浴びた。
出典:BBC
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5位 フランス国家憲兵隊治安介入部隊(GIGN)。人質救出を主な目的とする200人ほどの部隊。1973年に創設されて以来、600人以上の人質を開放している。メンバーの顔写真を公開することは、フランスでは法律違反となる。
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GIGNの歴史において最も特筆すべきエピソードは、1979年、サウジアラビのメッカで起きたアル=ハラム・モスク占拠事件。キリスト教徒はモスクに入ることができないため、3人の隊員が一時的にイスラム教に改宗し、サウジアラビア軍の奪還計画を支援した。
出典:ThoughtCo.
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4位 イスラエル国防軍のサイェレット・マトカル。主な任務は情報収集であり、しばしば敵陣の背後に深く潜り込む。入隊試験「Gibbush」では、志願者は医師や心理学者にチェックされながら、過酷な訓練に耐え抜く。最強の兵士のみが入隊できる。
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2003年、タクシー運転手のエリヤフ・ガレル氏は、4人のパレスチナ人をエルサレムへと乗せた後に誘拐された。しかしサイェレット・マトカル部隊が投入され、ラマラ郊外の廃工場で深さ10mの穴から、彼を救い出した。
3位 英陸軍特殊空挺部隊SAS(Special Air Service)。英海兵隊の特殊部隊SBS (Special Boat Service)と並び称される。部隊章には「あえて挑んだ者が勝つ」と刻まれている。イラク戦争でのSASの役割について質問を受けた米軍のスタンリー・マクリスタル将軍は「必要不可欠。彼らなしでなしえなかった」と述べた。
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2位 英海兵隊特殊舟艇部隊SBS(Special Boat Service)。米軍のネイビーシールズに相当する部隊。選抜試験には過酷な耐久試練、中央アメリカにあるベリーズの熱帯雨林でのジャングル訓練、激しい尋問を含む戦闘サバイバル訓練などがある。挑戦する機会は2回のみ。
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1位 米海軍ネイビーシールズ。創設は1962年、陸海空の全てで何年も激しいトレーニングを積み、特に9.11以降、さまざまな作戦に従事している。各国の特殊部隊がシールズを模範としている。
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[原文:The 8 most elite special forces in the world]
(翻訳:本田直子)