イギリス総選挙 —— 賛成票を投じた労働党員は「クリスマスに賛成する七面鳥」

総選挙前倒しを後押しする労働党は「クリスマスに賛成する七面鳥」ーイギリス

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・英議会での投票結果は522対13で賛成多数となり、解散総選挙は6月8日に行われることとなった。

・各種世論調査は、テリーザ・メイ(Theresa May)首相の支持率は好調で、地滑り的な勝利を収める可能性があると予測している。

・賛成票を投じた労働党の議員が「クリスマスに賛成する七面鳥たち」(自滅行為の意)に例えてやゆされた。

・野党はおおむね、今回の前倒しを「歓迎している」。

解散総選挙の前倒しは、3分の2の賛成票(650人中434人)という下限を上回り、522対13という大差で承認された。このうち、投票を棄権した議員は約100人となる。

これにより、イギリス国民は6月8日に、予定よりも早く投票を行うことが決定した。

メイ首相が総選挙を前倒す意思を表明して以降、初めて行われた世論調査によると、保守党の支持率は労働党を21ポイント上回った。

メイ首相が地滑り的勝利を収めるという各種世論調査の分析を受け、保守党の議員デスモンド・スウェイン(Desmond Swayne)氏は、賛成に回った労働党の議員を「クリスマスに賛成する七面鳥」に例えてやゆしている。

一方、労働党の議員らは、メイ首相が過去に総選挙の前倒しを拒否し続けてきたことを、非難している。

労働党の元幹部イベット・クーパー(Yvette Cooper)氏は19日「彼女(メイ首相)は我々に、彼女が有言実行の人であると信じてほしいようだ。確かに、彼女の言葉はどれ一つとして信用がおけない」と首相に皮肉を述べた。

解散総選挙前倒しに到った背景

18日火曜日、かねてより解散総選挙は予定通り2020年に行うとしていたメイ首相が、意見を翻し6週間後の6月8日に解散総選挙を前倒す意向を表明したことで、国中がひっくり返った。

メイ首相は、解散総選挙の前倒しを要求した理由を、反対議員らがブレグジットを進める「政府内の結束を砕き、足止め」をしようとしている、と説明した。

議会はなぜ投票を行わなければならなかったのか

イギリスは議会任期固定法により、解散総選挙を行う時期を5年ごとと定めている。しかし、メイ首相の呼びかけによって行われることとなった今年の総選挙は、前回の総選挙から2年しか経っていない。

議会任期固定法には例外があり、首相の権限により、議会の3分の2以上の承認を得た場合、スケジュールを前倒しすることができる。

前倒しを歓迎する野党

今回、多くの労働党議員が、解散総選挙の前倒しに賛成したのは、反対票を投じれば現保守党政権を後押しすることになる、という労働党ジェレミー・コービン(Jeremy Corbyn)党首による賛成投票への呼びかけに応じた形だ。

労働党議員で反対票を投じたのは9人で、かなりの数の議員が投票を棄権している。

労働党党首ジェレミー・コービン氏は解散総選挙の前倒しを「歓迎する」とし、また「準備はできている」と話した。

コービン氏は「現在、労働党の議員数は過去最多で、党が抱えていた問題も一掃した。我々に気負いはなく、力強く、団結した状態にある」と話す。

自由民主党の党首ティム・ファロン(Tim Farron)氏、スコットランド国民党党首のニコラ・スタージョン(Nicola Sturgeon)氏、そして緑の党の共同代表であるキャロライン・ルーカス(Caroline Lucas)氏とジョナサン・バートリー(Jonathan Bartley)氏もまた、労働党コービン党首と同じく、総選挙の前倒しを受け入れるという。イギリス独立党の党首ポール・ナタル(Paul Nattal)氏は、メイ首相が国民の利益よりも、政治的駆け引きを優先していると非難しているが、下院内には現在、イギリス独立党の議員はいない。

総選挙に向けた今後のスケジュール

5月3日に議会は解散し、解散総選挙は6月8日に行われることとなる。

[原文:Snap general election confirmed for June 8th after MPs overwhelmingly back new vote

(翻訳:忍足 亜輝 )

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