価格は120万ユーロ〜150万ユーロ(約1億4000万円〜1億8000万円)になる見込み。
AeroMobil
スロバキアのスタートアップ企業、エアロモービル(AeroMobil)は4月20日木曜日(現地時間)、モナコで開催された見本市「第14回トップ・マルケス・モナコ」で、空飛ぶ車の試作車を発表した。同社によると、価格は120万ユーロ〜150万ユーロ(約1億4000万円〜1億8000万円)になる見込みで、2020年の納車開始を予定している。
Uberや、グーグルの共同創業者ラリー・ペイジ氏が秘密裏に出資していると見られているZee.Aeroなど、「空飛ぶ車」の開発には現在、数社が取り組んでいる。
UberやZee.Aeroが開発しているのは、VTOL(垂直離着陸)機であり、その名の通り滑走路を使わず垂直に離陸できる飛行機だ。見た目は自動車の形状をしているが、実際には道路を走行することはできない。一方、エアロモービルが発売するのは、飛行も走行もできる本当の意味での空飛ぶ車だ。
エアロモービルは、500台限定で予約注文の受け付けを開始。CEOのユライ・ヴァツリーク(Juraj Vaculik)氏はBusiness Insiderの取材に対し、詳細を語るには時期尚早としながらも、将来的にはカーシェアなどモビリティサービスに対応したいと展望を描いた。
AeroMobil
走行時の最高速度は時速100マイル(約160キロメートル)、航続距離は434マイル(約700キロメートル)。飛行モードへの切り替えは、3分以内で完了。
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飛行時の最高速度は時速223マイル(約360キロメートル)、航続距離は466マイル(約750キロメートル)。
AeroMobil
ヨーロッパでの操縦にはパイロットの免許と、滑走路の使用許可が必要となる。
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エアロモービルの最高技術責任者ダグラス・マッカンドリュー(Douglas MacAndrew)氏はBusiness Insiderに対し、アメリカでの発売も計画していると述べた。アメリカで成功すれば、中国にも進出する。
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MIT(マサチューセッツ工科大学)出身者が設立したスタートアップ、テラフージア(Terrafugia)も、空飛ぶ車トランジション(Transition)の予約を受け付けている。比較的容易に取得できるスポーツ・パイロットの免許があれば連邦航空局(FAA)の承認を受け、操縦できる。
「アメリカとヨーロッパの規制は非常によく似ている。ヨーロッパの数カ月後には、アメリカでも販売できるだろう」とマッカンドリュー氏は述べた。
[原文:A startup's $1 million flying car is officially rolling out to buyers in 2020]
(翻訳:Ito Yasuko)