米軍が新型ミサイル迎撃システムを韓国の配備予定地に搬入

搬送の様子

Reuters

北朝鮮のミサイル・核開発を巡る緊張が高まる中、韓国国防省は26日(現地時間)、米軍が地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)を同国南部の配備予定地に向けて移動を開始したと発表した。

北朝鮮が国連制裁に対抗してさらなるミサイル発射を示唆する中で、アメリカは空母打撃群と原子力潜水艦を同地域に派遣しており、両国は互いに緊張を高めている。

北朝鮮は26日、前日の朝鮮人民軍創建85年の記念日に東岸の元山市近郊で行われた「史上最大」の砲撃演習を金正恩朝鮮労働党委員長が指揮したことを明らかにした。

アメリカと韓国は、北朝鮮によるミサイル発射の脅威に対応するため、THAAD配備に合意したが、中国はこれに反発。北朝鮮の抑止にはほとんどならないばかりか、地域安全保障の均衡を不安定化させると主張している。

韓国国防省は「韓国とアメリカは、北朝鮮の核・ミサイル脅威の高まりに対応し、THAADの初期運用能力確保に向け作業を行っている」との声明を発表した。THAADは星州郡のゴルフ場跡地に設置され、年内に運用態勢が整う見通し。

巡航ミサイル「トマホーク」ミサイル150発の搭載が可能な米海軍の原子力潜水艦ミシガンは25日(現地時間)、韓国・釜山港に入港。一方、空母カール・ビンソンなどの打撃群はすでに北朝鮮による6度目の核実験や一段のミサイル発射を阻止するため、朝鮮半島近海に向かっている。

韓国海軍は今月末にアメリカの空母打撃群と合同軍事訓練を行う計画だと明らかにしている。

韓国内での反発も

国防省の発表に先立ち、聨合ニュースとYTN(聯合通信TVニュース)は、THAADの一部分を運ぶ貨物トレーラーが配備予定地に入ったと伝えていた。

テレビ映像は、首都ソウル南方約250キロの配備予定地に向かう、発射筒とみられる部品を含む大型ユニットを積んだ軍のトレーラーを映し出している。車両に対し、水のボトルを投げつける市民を、警官が阻止しようとする様子もうかがえた。

5月9日に予定する韓国大統領選の候補者らが、THAAD配備を進めるべきか、それとも選挙が終わるまで遅らせるべきかについて議論する中、米韓両軍はこれまで配備の進展具合に関して、公に語ることに対して消極的な姿勢を示していた。

韓国大統領選の最有力候補とされる革新系最大野党「共に民主党」の文在寅氏の広報担当者は26日(現地時間)、米軍が韓国で新型迎撃ミサイルTHAAD配備予定地への移動を始めたことを受け、米軍の動きは極めて遺憾だと表明した。

同広報担当者は声明で、配備予定地への搬入開始は、議論の的となっているミサイル防衛システムに関する決定権を新政権から奪うものだとし、「極めて不適切」だと指摘した。

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