独創性より「Snapchatのいいとこどり」 —— Instagramの割り切り

Facebookはここ数年、さまざまな手段でSnapchatを潰そうとしてきた。PokeSlingshotなどの類似アプリを出したり、買収を試みたり。だが、どれもうまく行かなかった。しかし、ここ1年でうまい方法を発見したようだ。その方法とはつまり、すでに圧倒的な人気を誇っているInstagramに、Snapchatの二番煎じ的な機能を実装することだ。

Instagramは2016年8月、Snapchatをまねた新機能「ストーリー」を追加した。Snapchatのローンチからほぼ5年遅れで追加されたにもかかわらず、ストーリーは既にSnapchatを上回る盛り上がりをみせている。Instagramの今月初めの発表によると、ストーリーのデイリーユーザー数は2億人。2016年1月に発表したデイリーユーザー数1億5000万人から着実な伸びをみせているだけでなく、調査会社Statistaは、Snapchatの2016年12月時点でのデイリーユーザー数1億6000万人をはるかに上回っていると推定する(Snapchatの最新のデイリーユーザー数は5月10日に発表される予定)。

だからといって、ユーザーたちがいきなりSnapchatを使わなくなるわけではない。また、ストーリー目当てで、どれくらいの人がInstagramに移行したかは分からない。しかし、それらはさほど重要なことではなく、核心は別のところにある。「工夫がない」「イノベーションに欠ける」などと思われようと、Facebookが膨大なユーザーを抱えていることが重要だ。ユーザーや広告費の流出を防ぐために、Snapchatより優れたデザインを打ち出す必要など、もとよりなかったのだ。

むしろまねすることこそ、Facebookが取り得る最も賢明な戦略と言える。友人や著名人など、ユーザーが関心を持っている人がどちらのアプリを使っているかが勝負のポイントになる。つまりは、ユーザー数6億人を誇るInstagramが勝つ確率が高い(FacebookはSnapchatをまねたアプリ3つも出している。それらはあまり人気がないが、Instagramのユーザーと機能は最もSnapchatに似た状況になっている)。既存のSnapchatユーザーが、ストーリー機能目当てでInstagramに乗り換えることはないだろう。だが、Snapchatの新規ユーザーを減らすことはできそうだ。これはFacebookにとっては素晴らしい知らせだ。独創性やプライドなど、どうでも良い。

InstagramのストーリーとSnapchatのデイリーユーザー数のグラフ

Mike Nudelman/Business Insider/Statista

[原文:Instagram’s rapid attack on Snapchat, in one chart

(翻訳:Yuta Machida)

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