NECとFiNCが提携 —— AIを組み入れたヘルスケア・サービスを共同開発

NEC(日本電気)とFiNC(本社、東京千代田区)が、ヘルスケア領域での協業を開始する。2社は、AI(人工知能)技術を組み合わせて、企業向けのウェルネス(健康)・サービスを開発する。

新サービスの商業化は2018年を目指し、今年6月からNEC社内で実証試験を行う。2社が明らかにした。開発するサービスは、企業内で社員の健康状態を把握するために、カメラやウェアラブル端末などのIoTデバイスを利用し、人の表情や声、脈拍、体温などの生体情報を取得。それらの情報をFiNCのアプリに蓄積された食事や運動などのライフログデータと組み合わせて、AI技術で可視化、分析する。

FiNCの看板

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2012年に創業したFiNCが開発するのは、健康管理に関するワンストップ型のプラットフォーム。このプラットフォームをベースに「BtoC」「BtoB」双方のビジネス領域に向けてサービスを提供している。(個人)ユーザーは同社のアプリを通じて遺伝子検査や血液検査を受けることができる。そして、スマートフォンのアプリで、それらの数値や1日の歩数などのライフログをもとに、ヘルスケアの専門家やAIが最適な生活習慣改善の提案を受けられる。AIの技術開発とその利用の拡大を進める同社は昨年、東京大学・松尾研究室の松尾豊准教授とタッグを組み「FiNC Wellness AI Lab(FiNC Wellness人工知能研究所)」を設立した。

6月に開始する実証実験は、NECとFiNCの社員50〜100名を対象に行う。肥満度を示す体格指数(BMI値)などの数値の改善度を測定しながら、食事改善のアドバイスを行う。AIで導き出した改善度の予測モデルとの関係性を探る。新サービスは、従業員が入力を行うことなく、従来の定期健康診断では困難だった健康状態の日々の変化や健康リスクを捉え、早い段階での気づきや健康促進に関するアドバイスを行うという。

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