閉店した大手チェーンスーパー「Intermarche」。2012年11月23日、スペインのビリャカニャス
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アメリカの小売業はかつてない変革期を迎えている。ウォーレン・バフェット氏はそう考える。
バフェット氏は自身が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイ(Berkshire Hathaway)の年次総会で、eコマースの台頭が既存の小売業者を圧迫している現状に触れ、「オンラインが(人々が買い物をする)デパートになっている」と述べた。
バフェット氏の経営パートナーであるチャーリー・マンガー(Charlie Munger)氏も、「百貨店関係者にとって、今が好ましくないのは間違いないだろう」と同意した。
アメリカでは、2017年上半期までに小売り店舗約3500店が閉鎖される見込みだ。業界の幹部たちも、苦しい状況にあることをコメントで述べている。
バークシャー・ハサウェイは今年初め、所有するほとんどのウォルマート株を9億ドル(約1014億円)で売却した。
「10年後も今と同じなどといった幻想は抱いていない。驚くべきことがいくつか起こるだろう」
バフェット氏はそう述べた。
バークシャー・ハサウェイのグループ会社であるアパレル企業「フルーツ・オブ・ザ・ルーム(Fruit of the Loom)」と家具店の「ネブラスカ・ファニチャー・マート(Nebraska Furniture Mart)」は、オンライン経由の売り上げだけでなく、店舗の売り上げも増加しており、バフェット氏は、変化は悪いことばかりではないとの見方を示した。同氏によると、ネブラスカ・ファニチャー・マートのオンライン売上高は全体の10%近くに上るという。
バフェット氏は次のように締めくくった。
「世界は進化した。これからも進化するし、そのスピードは増すはずだ」
バークシャー・ハサウェイの年次総会に関するBusiness Insiderの記事はこちらから。
[原文:'The department store is online now': Warren Buffett says the face of retail is shifting]
(翻訳:Wizr)