子どもの学校での「成功」を左右する9つの要素

学校教育

Mario Tama/Getty Images

子どもたちは、学校教育からできるだけ多くのことを得なくてはならないというプレッシャーにさらされている。 良い教師の存在と学習習慣が成績に良い影響を与えるのは確かだが、生徒がコントロールできない要素も多い。

例えば「清潔な衣服」のように、子どもの教育にとって、シンプルながら非常に重要な要素もある。また、凝り固まらず、自己成長を促す考え方を生徒に身につけさせることも重要だ。

生徒が学校生活をうまくやっていくために必要だが、あまり意識されていない要素をまとめた。


1. やりぬく力

泳いでいる子ども

shutterstock

「あの人はメンタルが強い」「粘り強い」と言うとき、それが生来の資質だという前提に立ちがちだ。

しかし、ペンシルバニア大学の心理学者アンジェラ・ダックワース氏(Angela Duckworth)によると、粘り強さは目標を達成するために必要不可欠な、極めて重要な要素であり、ベストを尽くし続ける子どもたちはあきらめずにやり抜く術を学習して身に付けていることを発見した。

つまり、彼らは失敗した後にもう一度立ち上がって挑戦する方法を知っているのだ。

2. 前向きな考え方

子ども

Austin Kirk/flickr

ダックワース氏の研究は、子どもは両親から学習するという大枠の考え方に基づいている。これは著名な心理学者であるキャロル・ドウェック(Carol Dweck)教授の考えを基礎としている。

ドウェック教授は、優れた成果は「成長」を重んじる考え方から育つことを発見した。 自分は変わることができる、つまり成長できると学習した子どもは、そもそも自分は能力が低いと考えている子どもより、実際にはるかに高い成果を出す

学校で悪い成績を取ったとしても、単純に悪いことと考えず、次に生かそうとする考え方が重要だ。

3. サマーキャンプの意義

サマーキャンプに参加する子どもたち

Flickr / Richard Hurd

ある調査によると、子どもたちが数日から数週間を一緒に過ごすスタイルのサマーキャンプは、人生のいくつかのステージにおいて2つのメリットをもたらしてくれる。

1つは、キャンプが生徒の活動を促進することだ。夏休みをずっと自宅で過ごした生徒は、その間に学習能力が後退している可能性が高い。しかし、常に活動的だった生徒は、学習したことをよく記憶していることが社会学者により認められている。

また他の調査では、親元を離れて過ごすキャンプで「社会」を経験することが、大学に進学した際に新しい環境になじみやすくすることも明らかになった。

4. 放課後の活動

本を読む子ども

Thomson Reuters

2012年に実施された調査では、放課後の活動に参加する小中学生は、学業の成績が向上する傾向にあるとされた。

研究者によると、子どもたちは放課後の活動で、学校以外の場所での成功体験が植え付けられる。クラブやゲームを通じて、リスクの少ない環境で目標に向かって行動することで、その後大きな試練に直面しても、成功が可能だと自信をもって挑むことができるという。

5. 清潔な服を身に付ける

洗濯

Whirlpool

家電メーカーのワールプール(Whirlpool)は、ケアカウントプログラムの一環として、ミズーリ州とカリフォルニア州にある17校に洗濯機と乾燥機を寄付した。結果、生徒の登校率が90%に上がり、授業への参加率も89%に上昇した。通学するための清潔な服があることで、これだけの効果があると明らかになった。

カリフォルニア大学アーバイン校の社会学者リチャード・アラム(Richard Arum)氏は、この効果には2つのメカニズムが存在する、と説明する。1つは、子どもたちが清潔な服を着ることができる、という直接的な要因。

「もう1つの間接的な要因は、社会全体が学校教育に気を配っているということを、彼らが感じることができたことだ」とアルム氏はBusiness Insiderに語った

6. 適切な始業時間

睡眠中の子ども

tma/flickr

アメリカ小児科学会は中学校、高校は始業時間を8時半よりも早くするべきではない、と結論付けている

始業時間が8時半より早い場合、子どもたちの認知能力は、それより遅い場合と比較して著しく低下するという結果が、睡眠の研究で判明したという。

3万人の生徒を対象に行った調査では、始業時間を8時半以降に変更した学校では、出席率および卒業率がそれぞれ向上したことが明らかになった。

7. 名前

名前

Travis Wise/Flickr

子どもの名前が人生において、どれほど大きな影響を与えるかを示す調査は数多く存在する。 もちろん学校も例外ではない。

NYUの研究によると、呼びやすい名前の子どもの方が、難しい名前の子どもよりも学校でうまくやっていきやすいことが明らかになっている。

「情報を簡単に処理したり理解できる方が、我々は好感を抱きやすい」と心理学者アダム・オルター(Adam Alter)氏はWiredに語った。

8. 両親の関係

両親

Flickr / Laura Taylor

イリノイ大学が2005年に発表した調査では、両親の関係が良好な方が、けんかばかりしているよりも、子どもの学校での素行が良いとの結果が出た。

両親が離婚しているか、結婚しているかどうかは関係がなかった。

だが、その後の調査で、親の離婚が子どもの成績に悪影響を与える可能性も示唆された。両親が離婚した子どもの方が問題行動が多く、自尊心が低く、親とけんかすることも多い傾向にあるという。

9. 多様性のある学校

授業中の子ども

wavebreakmedia/Shutterstock

コロンビア大学の社会学者は、人種の多様性がある環境の方が、同じ人種の生徒だけしか存在しない環境よりも生徒に良い影響を与える傾向があると発表した

また2016年の調査では、研究者たちは「多様性がある学校は、あらゆる面でプラスに働く」ことを発見した。

「自分と異なる生徒と触れ合う機会が存在する環境、その環境からもたらされる新しい考え方や挑戦は、批判的思考(critical thinking)や問題解決などを含む認識能力の向上につながる」と共同研究者は記している

source:Flickr、 Whirlpool

[原文:9 unexpected factors that impact whether your kid succeeds in school]

(翻訳:まいるす・ゑびす)

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