AIシフトを加速させ「勝ち」にいくマイクロソフト[Build2017]

マイクロソフトCEOサティア・ナデラ氏

同社CEOのナデラ氏は「Build 2017」で新たなスローガン「インテリジェント・クラウド」を打ち出した。

Thomson Reuters

マイクロソフトは、今後、AIを前提とした企業文化へのシフトを一層強めるようだ。

マイクロソフトのCEOサティア・ナデラ氏は2014年の就任直後に新たなスローガン「モバイル・ファースト、クラウド・ファースト」を打ち出した。

これはマイクロソフトにとって大きな方向転換となった。それまで同社はWindowsを前面に押し出してきた。だがWindowsのシェアは低下し、Windows Phoneはユーザー獲得に失敗した。同氏は、Windowsのみならず、あらゆるプラットフォームで動くアプリケーションを構築していく意向を示していた。

そしてナデラ氏は、5月10日(現地時間)からワシントン州シアトルで開催されているマイクロソフト開発者会議「Build 2017」で、IT業界の最新動向を反映した同社の新たな「世界観」を表すスローガンを明らかにした。「インテリジェント・クラウド」だ。

「もはや『モバイル・ファースト』では不十分。ユーザー体験は、あらゆるデバイスに関わってきている」

「インテリジェント・クラウド」とは、つまり、マイクロソフトがアプリやサービス全てにAIを組み込もうとしていることを意味する。このスローガンのゴールは、PC、モバイル、音声アシスタントAIなどデバイスにかかわらず、誰もが(どこででも)AIを活用してデータと情報にアクセスできるようにすることだ。

「プラットフォーム・シフトの問題は、データの問題に尽きる」とナデラ氏は述べた。

マイクロソフトは、Office 365、LinkedIn、さらに同社の多くの製品に搭載される音声アシスタントAI「Cortana」などによって作成されるデータに、再度注力していく。また、ナデラ氏は世界中の開発者に対してAIなど重要なテクノロジーの優れた利用環境を提供すべく目下開発を続けていると述べた。

このことは、同社がOfficeや他のアプリをiOSやAndroid向けに提供してきたこと以上のことに取り組むことを意味する。アマゾンのAlexaやマイクロソフトのCortanaなど話題の音声アシスタントAIや、ブレイクスルーを迎えつつあるAR(拡張現実)などの新たなテクノロジー、そして(さながら巨大なスマートフォンのように)移動するコンピューター・プラットフォームになりつつある自動車のダッシュボードなどを視野に入れ、マイクロソフトは、スマートフォンというデバイスがこの10年で築き上げた成功以上の目標をあらためて設定しているのだ。

ただ「インテリジェント・クラウド」は、「モバイル・ファースト、クラウド・ファースト」ほど明確で、響きが良いわけではない。果たして、この新しいスローガンは受け入れられるのだろうか?注目したい。

[原文:Microsoft has a funky new mantra

(翻訳:原口 昇平)

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