マイクロソフトCEOのサティア・ナデラ氏
Drew Angerer Getty Images
マイクロソフトは10日水曜日(現地時間)、Windows 10の「月間アクティブデバイス」が5億台を突破したと公表した。2016年9月の4億台から大きく増加した。(編集部注:「月間アクティブデバイス」とは、単にインストールされた数ではなく、ネットに繋がり実際に使われている数を指すと見られる)。
2015年7月に初めてWindows 10がリリースされる直前、マイクロソフトは2018年の会計年度末までに、Windows10をインストールしたデバイスを10億台まで増やすという野心的な目標を掲げた。この数にはPC、タブレット、そしてスマートフォンが含まれる。
インストール規模10億台の獲得が最終的に目指すのは、iPhoneやアンドロイドのアプリ開発者にWindows 10の価値を示し、同プラットフォームでの開発を促すことだ。そしていま、マイクロソフトはその目標の半分を達成した。
しかしながら、同社は自らに課した目標に少々変更を加えている。昨年7月、10億アクティブデバイス獲得には、当初の予想よりも時間がかかる可能性があるとマイクロソフトは述べた。Windowsのスマートフォン事業がほぼ壊滅したためだ。
以下に示す数字も、Windows 10の成長が鈍化していることを示唆しているかもしれない。マイクロソフトは「Windows 10は同OSシリーズの中でも最高のスタートを切った」と言うが、これにはWindows 7と8のユーザーに10への無償アップグレード期間が付与されたことが大きく寄与している。
Drew Angerer Getty Images
2016年6月までに、Windows 10は3億5000万のアクティブユーザーを獲得し、3カ月後の9月には14%増の4億ユーザーに増えた。一方で昨年9月から今年5月までの7カ月間の増加率は25%増にとどまっている。小さい変化とは言え、減速は見逃せない。
マイクロソフトの名誉のために言えば、同社はWindows 10の成長のため、巧みな戦略を展開している。とりわけ「Surface Studio」や「Surface Book」などの新機種は、最新のMacBookに裏切られたと感じているアップルファンの心をひきつけている。また、間もなく発表される「Surface Laptop」は学生に焦点を当てている。さらに、多くの企業は今年中にWindows 10にアップグレードする予定だ。
[原文:Microsoft is now halfway to its most important goal for Windows 10 (MSFT)]
(翻訳:Keitaro Imoto)