がん早期発見のスタートアップ、ソフトバンクなどから約410億円調達

Guardant CEO ヘルミー・エルトーキー

Guardant CEO のヘルミー・エルトーキー氏

Guardant Health

血液検査のような簡単な方法で、がんの早期発見を目指すスタートアップ企業Guardant Healthが、3億6000万ドル(約410億円)の資金調達を行った。

今回のラウンドは、ソフトバンクグループを中心に行われ、過去にも同社に出資しているコースラ・ベンチャーズ(Khosla Ventures)やセコイア・キャピタル(Sequoia Capital)が参加した。同社の資金調達の総額は、5億ドルを超えた。

同社は「Guardant360」と名付けたリキッドバイオプシー(血液による生体検査)の開発を進めている。これは患者から血液サンプルを取り、血液中の遺伝子情報を解析することで、がん治療に対して、がん細胞がどう反応するかを調べるもの。この検査では「血液循環腫瘍DNA」、つまり血流内に排出された、死んだがん細胞のDNAを測定する。

今回の出資は、5年以内に100万人のがん患者のDNAを解析するというGuardantの目標の達成や、がんの早期発見システムの確立に必要なデータを得ることの助けになるだろう。

「複雑ながんの構造を正しく理解するため、膨大なデータを収集していく」とGuardantの CEO ヘルミー・エルトーキー(Helmy Eltoukhy)氏 Business Insider に語った。

がん解析のイメージ

Guardant Health

投資家が注目する「がん早期発見」

がんの早期発見システムの開発に取り組む企業はGuardantだけではない。ここ数年、これらの研究に巨額の資金が流れ込んでいる。今年3月には、医療機器メーカーIlluminaからスピンアウトしたGrailが、大規模な臨床試験のために製薬会社やアマゾンから9億ドル(約1020億円)を調達したと発表。がんの早期発見を目指す血液検査の開発に取り組むスタートアップFreenomeも同日、シリーズAラウンドで6500万ドル(約74億円)を調達したと発表した

また、乳がんの早期発見に取り組むGrailは、マンモグラフィーを受ける女性12万人の募集を計画している

とはいえ、がんの遺伝子検査の有効性を疑問視する声も少なくない。Medscapeが行ったがんの診断、治療、研究を行う医療関係者132人を対象にした調査では、36%が「遺伝子検査はまだ有効ではないと思う」と回答。61%が、自分の患者の中で検査によって恩恵を受ける人は4分の1もいないと答えた。

一方で回答者の89%が、がんの遺伝子検査は今後10年以内に有効な手段になると答えており、遠くない将来、この分野をめぐる見方は変わるだろう。

[原文:A startup that wants to build an early-warning system for cancer just raised $360 million

(翻訳:十河亜矢子)

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