Microsoft
マイクロソフトは、Windows 10のアプリストア「Windows Store」で、従来のUbuntuに加えて、合計3バージョンのLinux OSのディストリビューション(Ubuntu、OpenSUSE、Fedora)を無償で配布すると発表した。
同社のこの取り組みは奇妙に思えるかもしれないが、的を得た戦略だ。2016年、マイクロソフトはWindows Subsystem for Linux(以下WSL)を発表した。これにより、Windows 10の環境でLinuxを使用することが可能になった。
同社は90年代、無償で使えるLinuxをWindowsへの脅威と捉え、一掃しようとした過去がある。その試みはうまく行かなかった。昨年のWSLの発表は、そうした経緯を水に流し、開発者のWindows 10への移行を促すことを意図した。
つまり、開発者はLinuxを使いたがる。Windows 10は、LinuxとWindowsの両方をサポートする。だから、Windows 10で全て(開発も、それ以外の業務も)を行うことを検討してはどうかというのがマイクロソフトの戦略だ。これは開発者に好評で、マイクロソフトの勢いを後押ししているようだ。
Windows Storeに並ぶLinuxディストリビューションが増えたことで、開発者は好みのディストリビューションをインストールしやすくなった。それはつまり、開発者がWSLをインストールしやすくなったということだ。マイクロソフトは変わった。もう疑う人はいないだろう。
[原文:No joke: Linux is coming to Microsoft's app store (MSFT)]
(翻訳:Keitaro Imoto)