モルガン・スタンレーが“インパクト・ファンド”を組成 —— 米ミレニアル世代も注目するその目的とは?

ジェームス・ゴーマン氏

モルガン・スタンレーCEOジェームス・ゴーマン氏

Neilson Barnard/Getty Images

モルガン・スタンレー(Morgan Stanley)は、世界の社会問題や環境問題を解決するための長期的な投資を目指す「インパクト・ファンド」を組成する。

同行初となるグローバル・インパクト・ファンド「PMF・インテグロ・ファンド 1(PMF Integro Fund 1)」を作るため、1億2500万ドル(約140億円)を調達した。環境問題や社会的問題の解決に寄与しつつ、大きなリターン(利益)を得ることを目指す。モルガン・スタンレーによると、このファンドは既存のファンドの中で最大規模のインパクト・ファンドとなり、プライベート・エクイティ会社が運用するファンドに投資する。

PMF・インテグロ・ファンド 1の運用は、モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントの民間市場を担当するAIP・プライベート・マーケッツが担当する。

近年、社会問題や環境問題に貢献し、長期的な影響力を与える投資を目的とする「インパクト・ファンド」の需要が高まっている。バンク・オブ・アメリカ・メリル・リンチの調査によると、社会的責任投資(SRI:投資の際に、従来の財務分析に加え、企業の社会的責任への取り組みも重視する者)は世界で21兆4000億ドルに上り、アメリカのミレニアル世代の93%がインパクト・ファンドに高い関心を示している。

「南アジアの教育や医療から、南アメリカの金融システムまで、あらゆる投資家にとって、高いリターンと環境や社会への有益なインパクトの両方を実現するチャンスがあるという我々の決意を示すものだ」と同行の会長兼CEOジェームス・ゴーマン(James Gorman)氏は述べた。

アメリカの金融界は、インパクト・ファンドの組成、持続可能な投資についての調査、環境問題に取り組む企業の金融取引のサポートを強化している。例えば今年初め、環境関連の債券の起債額(グリーン・ボンド)が2000億ドルに達し、ひとつの節目を迎えた。政府や企業などの起債者は、その利益を環境に配慮したプロジェクトに還元するとしている。

モルガン・スタンレーは、気候変動がもたらす影響の軽減や、途上国における雇用・教育・医療の拡大などに注力した、多様な投資を行うと述べた。

「このファンドは、既存の機関投資家や富裕層の顧客に満足してもらえると確信している。彼らは、より高いリターンと、社会問題・環境問題に対するより具体的なインパクトを我々に期待している」とAIP プライベート・マーケッツの責任者ジョン・ウォラク(John Wolak)氏は述べた。

モルガン・スタンレーはこの発表に合わせて、インパクト・ファンドに関する4つの誤解の解説記事をウェブサイトに掲載した。

[原文:Morgan Stanley raised $125 million for a new fund — and it highlights one of the hottest trends in investing (MS)

(翻訳:Ito Yasuko)

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