藻の一種、ミドリムシを使った製品の研究開発・販売などを展開するユーグレナ(2931)の株価が高騰している。国内5社と資本提携を行うと発表したユーグレナの株価は、前日の終値から10.42%高い1272円で19日午前の取引を終えた。
発表によると、2020年の東京オリンピック・パラリンピックまでにミドリムシから作る航空機燃料の実用化に取り組むユーグレナは、千代田化工建設やいすゞ自動車、伊藤忠エネクスなど5社と資本提携。第三者割当増資によって6月に11億円を調達する。
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2005年に創業したユーグレナは、同年12月に世界で初めて微細藻類ユーグレナ(ミドリムシの学名)の食用屋外大量培養に成功。2010年からバイオジェット燃料製造に関する共同開発を進めてきた。2015年12月には、横浜市でバイオ燃料製造設備を建設する計画を発表し、今年2月に千代田化工建設と契約を締結、2019年前半の稼働を目指している。
今回の提携により、同社はバイオジェット・ディーゼル燃料の実用化と商業化に加え、ミドリムシを活用した健康商品の企画開発力とラインアップを強化するため、事業と研究開発での協業を図っていく、とコメントした。
同社の2016年10月~2017年3月の売上高は、前年同期比26.7%増の66億2800万円。営業利益は39.0%減の2億7700万円だった。バイオジェット燃料の開発研究のほか、食品や化粧品などのヘルスケア事業を手掛ける。ユーグレナの時価総額は19日現在、約1060億円。
*この記事は発表内容と株価を加え更新しました。