Rimac
テスラは、経済性や環境性能ばかりが注目されていた電気自動車(EV)の世界を変えた。スピードも追求したからだ。
今年2月、100kWhのバッテリーを搭載したテスラ・モデルSは「Ludicrous Mode」(「狂気モード」「バカモード」などと言われる)で、0-60mph、2.3秒を切った(正確には2.275507139秒)。この加速性能は、ポルシェ911ターボSを上回る。
しかしEVでスピードを追求しているのはテスラだけではない。複数のスタートアップメーカーが、とてつもなく速いEVスーパーカーを開発することで名を上げようとしている。メルセデス・ベンツのような有名企業もスピードを追求したEVを発表した。
以下、とてつもないスピードを誇る5台のEVスーパーカーを紹介しよう。ポイントは、0-60mphのタイムと最高速度。スーパーカーの決め手と言えば、この2つだ。
※0-60mph:停止状態から時速60マイル(約96.6km/h)に達するタイム。
1. 中国のスタートアップNioのEVスーパーカー「Nio EP9」。最高速度は時速194マイル(約312キロ)。0-100km/h(約62mph)は2.7秒。
NextEV
Nio EP9は、2つのスピード記録を持っている。5月中旬、有名なドイツ・ニュルブルクリンクの北コースで6分45秒09という記録を打ち立てた。
nextEV
昨年、同車が記録したEV最速の7分05秒12という驚異的なラップタイプをさらに10数秒も縮めた。
またNio EP9は、フランスのポール・リカール・サーキットで1分52秒78というEV最速記録も持っている。
NextEV
同社によると、Nio EP9は265マイル(約427.5km)という素晴らしい航続距離を誇る。同社は、Nio EP9を148万ドル(約1億6000万円)で限定生産している。
2. ルノーは昨年9月、EVスーパーカーのコンセプトモデル「Trezor」を発表。ルノーによると出力は350馬力を誇るが、まだコース上でタイム測定は行っていない。
Reuters/Benoit Tessier
Trezorのモーターには、フォーミュラE選手権で2度優勝した同社のチーム「ルノー e.dams」のノウハウが導入されている。
Renault
3. メルセデス・ベンツは昨年8月、コンセプトカー「Vision Mercedes-Maybach 6」を発表。その出力は738馬力というとてつもない数値だが、走行テストはまだ。
Mercedes-Benz
全長は18.5フィート(約5.6m)。最高速度は時速155マイル(約249.4キロ)。0-60mphは4秒を切るという。
Reuters/Benoit Tessier
4. クロアチアの自動車メーカー「Rimac(リマック)」は今年3月、ジュネーブモーターショーで「Concept_One」を発表。その出力は、なんと約1070馬力に達する。
Rimac
Rimacは、テレビ番組の1/4マイル(約402.3m)対決で、ポルシェ・スパイダー918に勝った。
最高速度は時速355キロ、0-100km/hは2.6秒。今回取り上げた中では最も速いEVスーパーカーだ。
Rimac
5. コルベットを改造したEVスーパーカーは、2つのスピード記録を持ち、現在限定生産中。2019年に出荷予定。
YouTube/Digital Cut Video Production
2016年3月、フロリダ州にあるスペースシャトルの着陸場で、公道を走ることができるEVとして最速の時速186.9マイル(約300.7キロ)を達成。さらに2016年7月、その自己記録を時速205.6マイル(約330.9キロ)で更新した。
最初に紹介したNio EP9の最高速度は時速194マイル(約312.2キロ)だが、Nioによるとこの記録はすでに更新しているとのこと。RimacもまたConcept_Oneの最高速度は時速220マイル(約354.0キロ)に達し、EVコルベットやNio EP9を上回ると主張している。
EVコルベット「Genovation GXE」の航続距離は130マイル(約209.9キロ)。
Genovation
購入希望者は現在25万ドル(約2800万円)の手付金で予約できる。価格は75万ドル(約8400万円)。
Genovation
source:Rimac、NextEV、Renault、Mercedes-Benz、YouTube/Digital Cut Video Production、Genovation
[原文:These 5 crazy-fast electric cars are giving supercars a run for their money]
(翻訳:Conyac)