元担当者が明かすアメリカの超難関大学「アイビーリーグ」の選考プロセス

アイビーリーグの各大学の願書

「アイビーリーグ」は、学生に大人気だ。

Courtesy of Stefan Stoykov

(アメリカの)大学受験生は、入学願書の最後の仕上げに入っている。受験生にとっては、選考プロセスは謎に包まれているが、大学の入学担当事務局の担当者はもちろん、複雑な仕組みをよく心得ている。

米国最大級のソーシャルニュースサイトRedditには、「AMA(Ask Me Anything)」というさまざまな質問に答えるコーナーがあり、コーネル大学の入学担当事務局の担当者だったネルソン・ウレーニャ(Nelson Ureña)氏が、ハーバード大学やコロンビア大学などアイビーリーグの学生の選考プロセスについて回答している。現在は受験生の入試対策を支援する企業Mentorverseの共同創業者であるウレーニャ氏は、アイビーリーグの大学が何万もの願書をどのようにふるいにかけ、合否を決定しているのか、内部事情を明らかにした。同氏によると、選考プロセスは、以下のように進む。


オンライン経由でコーネル大学に提出された願書は、最初に目を通す入学担当事務局の担当者の元に送られる。 この担当者の役割は、願書を最初から最後まで読み、重要な情報を抽出し、「ファーストリーダー・シート」として両面1枚のレポートにまとめることだ。ファーストリーダー・シートの最後には、「合格」、「不合格」、「補欠」(早期入学者の決定段階では「保留」も可能)と記載された欄があり、いずれかに丸をつけることで、担当者の判断が示される。この作業には約15分が費やされる。

そう、わずか15分なのだ。何カ月もかけて、願書を作成した受験生の努力を思えば、短すぎると言えるかもしれない。だが、入学担当事務局の担当者の業務効率は非常に高く、また、選考はこれで終わるわけではない。 ファーストリーダー・シートが完成すると上司に報告、2人目の担当者が次のシートを作成する。

2人目の担当者には願書の原本と、ファーストリーダー・シートが渡される。

ここで、2つの書類に目を通す時間は、やはり約15分だ(15分というのはあくまで目安で、担当者によって若干異なる)。 2人目の担当者は、ファーストリーダー・シートの作成者よりも特定の専門分野に詳しいことが多い。彼らも「合格」、「不合格」、「補欠」(早期入学者の決定段階では「保留」も可能)の評価を下す。

二段階の審査が終了すると、入学担当事務局の関係者が集まって委員会を開催、合否の判断を下す。担当者が2人とも「合格」と判定している場合は、その結果が追認されるのが一般的だ。判断が分かれた場合には、委員の間で協議し、最終結論を下すという。

source: Reddit 、 Mentorverse

[原文:Former Ivy League admissions officer reveals how schools pick students]

(翻訳:十河亜矢子)

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