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適正な人事評価は「統計学」から生まれる。プロ野球交流戦で注目すべき選手はこの6名だ!

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ライフハッカー[日本版]より転載(2017年5月30日公開の記事)

スクリーンを見つめる男性

会社員ならば、誰もが気になるのが“人事評価”ではないでしょうか。その評価次第で、給料や昇格・降格などが決定してしまうこともあります。

しかし、自己評価とくらべて会社からの評価が低いと感じてしまうこともあるでしょう。評価をする上司のさじ加減1つで決まってしまう、という側面があるからです。

評価には、その期間の結果の数値などが用いられるはずですが、それ以外に評価する人の感情なども入ってしまいます。もっと客観的で正確な評価を下してほしい。そう感じている人も多いことでしょう。

近年プロ野球の世界では、客観的なデータを用い選手を評価する、「統計学」を活用した“セイバーメトリクス”という手法が一般的になってきています。通常、プロ野球選手の評価は、打撃ならば「打率」「本塁打数」「打点」「盗塁数」、投手なら「勝利数」「防御率」「セーブ数」などが結果として取り上げられます。しかし、これらは実は必ずしも選手の真の実力を表しているとは言えません。なぜなら、これらの成績の中には、選手の実力以外の外的要素も多く含まれているからです。

一方、セイバーメトリクスは、統計学を用いることで選手の実力をより客観的に浮き彫りにするもの。このセイバーメトリクスについては、前回の記事で統計学者の鳥越規央(とりごえ・のりお)さんに詳しく解説していただきました。

今回も鳥越さんにご登場いただき、より具体的にセイバーメトリクスの観点から、真に評価されるべき選手は誰なのか、検証していただきました。5月30日(火)から始まるプロ野球交流戦。この記事を読めばさらに楽しめるはずですよ。

交流戦で注目すべき選手はこちら!

日本におけるセイバーメトリクスの第一人者である鳥越さんに、統計学的な観点から優秀な選手を6名、ピックアップしていただきました。さあ、あなたのお気に入りの選手は入っているでしょうか? スポーツ中継配信サービスの「スポナビライブ」の動画とともに、ご紹介します。

※成績は5月25日時点のもの。


1. ラウル・バルデス(中日ドラゴンズ/投手)

ラウル・バルデス(中日ドラゴンズ/投手)

写真提供:スポナビライブ

鳥越さん: 1勝3敗で負け越しという成績ですが、実は開幕から9試合連続でQS(クオリティ・スタート※1)を達成しています。なお、QSを達成したにもかかわらず敗戦投手になることを「タフ・ロス」と呼びます。彼は、来日してから51試合に先発登板し、QSを34回達成しているのですが、タフ・ロスはなんと10回。QSで勝った試合数8を上回っているのです。今季の防御率2.50に対し、援護率は2.34。ここまで援護に恵まれない先発投手も稀です。

※1)一般的に、先発投手が6イニング以上を投げ、かつ自責点を3以内に抑えたときに記録される。

バルデス選手の勝利試合。


2. 中村悠平(東京ヤクルトスワローズ/捕手)

中村悠平(東京ヤクルトスワローズ/捕手)

写真提供:スポナビライブ

鳥越さん: OPS(※2)0.731はチームの主軸である、山田選手、バレンティン選手、雄平選手に匹敵する好調ぶりを発揮。その要因は四球の多さ。出塁率0.391はチーム2位。さらに選球眼のよさを測るとされるBB/K(※3)1.33はリーグ1位、IsoD(※4)0.127 もリーグ2位。またストライクゾーン外の球に手を出す確率O-Swing%の数値15.6%も鳥谷(阪神)に次いでリーグ2位(出典:DELTAデータサイト 1point02)と、その選球眼のよさが表れています。

※2)打者を評価する指標の1つ。出塁率と長打率を合わせた数値。

※3)選球眼のよさを表す指標。奪三振と与四球の比率で表される。三振1つにつき、より多くの四球を選んだ選手がよしとされる。

※4)出塁率から打率を減算して算出。四死球による出塁率を示す。0.1を越えると一流とされる。

中村選手が3打点の活躍。


3. 近藤健介(北海道日本ハムファイターズ/捕手)

近藤健介(北海道日本ハムファイターズ/捕手)

写真提供:スポナビライブ

鳥越さん:41試合終了時点で打率.423と高水準を保っています。日本プロ野球では1989年にクロマティ(巨人)が開幕から96試合(8月21日)まで4割をキープしていたのが最長記録とされています。また近藤選手は、出塁率が0.576と5割を超えています。つまりバッターボックスに入れば、凡退してベンチに戻るよりも出塁するほうが多いということ。四球も柳田悠岐選手(ソフトバンク)よりも多い45。選球眼のよさが光ります。O-Swing%はリーグトップの15.1%(出典:DELTAデータサイト 1point02)です。

近藤選手の弾丸ホームラン。


4. 茂木栄五郎(東北楽天ゴールデンイーグルス/内野手)

茂木栄五郎(東北楽天ゴールデンイーグルス/内野手)

写真提供:スポナビライブ

鳥越さん:今年の楽天は、2番ペゲーロ選手という打順に注目が集まっていますが、それ以上に打線の核として機能しているのが1番を打つ茂木栄五郎選手です。OPSはチームトップ、リーグでも4位の1.000と1.0超えの活躍。本塁打も昨年の7本をすでに超えて9本(リーグ5位)。下位打線が生んだチャンスの場面できっちりと得点し、攻撃の原動力となっています。また昨年から定評のあった守備も健在で、センターラインの要として機能しています。茂木選手のヒーローインタビュー。


5. ラファエル・ドリス(阪神タイガース/投手)

ラファエル・ドリス(阪神タイガース/投手)

写真提供:スポナビライブ

鳥越さん: 今年好調のタイガース、特に救援投手陣の防御率はセ・リーグトップの2.32。その屋台骨がクローザーのドリス投手です。22試合登板で被本塁打は0、与四球6。奪三振は30で、FIP(※5)が驚異の0.96と0点台の活躍(リーグ補正値は2.96を使用)。投球回21で奪三振は30.9イニングあたりに換算した奪三振率はリーグトップの12.86。それもそのはず、奪空振り率20.2%は球団のクローザーの中でも随一の値(出典:DELTAデータサイト 1point02)なのです。

※5)野手による影響を受けない、被本塁打、三振、四死球などのみで投手の能力を評価した指標。

ドリス選手の完璧な投球。


6. 源田壮亮(埼玉西武ライオンズ/内野手)

源田壮亮(埼玉西武ライオンズ/内野手)

写真提供:スポナビライブ

鳥越さん: 1981年の石毛以来36年ぶりの西武ライオンズ新人ショート開幕スタメンを果たした源田選手。以降スタメンとしてフル出場を続け、5月に打率3割に到達。5月のOPSが.869と高水準。三塁打5本、盗塁13はリーグトップで、健脚ぶりも発揮。盗塁の数もさることながら成功率86.7%も立派です。得点圏打率0.340はリーグ5位、また守備の指標であるUZR(※6)は10.4でショート部門1位(出典:DELTAデータサイト 1point02)となっています。その勝負強いバッティングと華麗な守備はファンの心を魅了し、Twitterでは「#源田たまらん」のハッシュタグが生まれるほどです。

※6)リーグにおける同じ守備位置の平均的な選手が守る場合に比べて、守備でどれだけの失点を防いだかを示す指標。

源田選手のタイムリー3ベース。


月額980円から交流戦を楽しもう

さて、プロ野球交流戦の注目選手、お分かりいただけましたでしょうか。お気に入りの選手はいましたか? 交流戦を楽しむのにオススメしたいのが、スポナビライブです。なぜスポナビライブが、交流戦観戦にオススメなのか。そのポイントをご紹介します

スポナビライブの画像

写真提供:スポナビライブ

まず、月額料金が980円(税別)※7というところ。他の同様のスポーツ中継サービスに比べてもお安く、手軽に始めやすくなっています。また、登録初月は無料。交流戦が始まるときに登録すれば、交流戦が無料で楽しめちゃうということになります。次に、日本のプロ野球は10球団のホーム試合が観戦できます。ライブ中継はもちろんのこと、タイムシフトによる視聴や、試合の盛り上がったところだけを集めたハイライト映像を楽しむことができます。時間がないけれど、プロ野球の試合を楽しみたいというときは、このハイライトが役立ちます。ちなみにハイライトでは12球団すべてのホーム試合が観られるので、プロ野球全試合の動向を一挙にチェックできちゃいますよ。最後に、対応デバイスの幅広さが挙げられます。スマートフォンはもちろんのこと、タブレットPCやパソコン、そしてChromecastやAmazon Fire TVなどに対応。外出先で試合観戦はもちろん、パソコンやタブレットPCを使ってベッドサイドで観たり、家の大画面テレビで観ることも可能です。

※7)ソフトバンク、ワイモバイル、Yahoo!プレミアムのいずれかをお使いの場合。それ以外の方は月額1480円。


統計学を使った適正な評価があなたの仕事を変えるかも?

プロ野球の世界では、統計学を使ったセイバーメトリクスによる評価が広がっています。これまで地味と言われていた選手でも、セイバーメトリクスの観点からてみると、とても優秀な選手であることがわかり、再評価につながっていることも。セイバーメトリクスを重視して、契約更改で採用している球団もあるようです。

もし、あなたが今の会社での評価に不満を持っているのなら、独自に統計学を用いた評価を用意して、アピールしてみてはいかがでしょうか。

そのためにも、まずは統計学を用いたセイバーメトリクスの観点から、5月30日(火)から始まるプロ野球交流戦を観戦してみましょう。プロ野球と統計学が、あなたの社内評価を一変するかもしれません!

スポナビライブ|ソフトバンク株式会社

文/三浦一紀

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  • 写真提供:スポナビライブ

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運動を科学する「スポーツバイオメカニクス」で横綱・稀勢の里の強さを分析

ギズモード・ジャパンより転載(2017年5月12日公開の記事) 今日から「大相撲」の見方が変わるかも? 2017年3月場所での涙の優勝 が記憶に新しい、横綱・稀勢の里。2016年度は年間最多勝を獲得、日本出身力士として19年ぶりの横綱昇進、さらには新横綱としては貴乃花以来となる22年ぶりの2場所連続優勝など、ここ最近の稀勢の里は本当に強い! いまでは勝負所での安定感もグッと増し、まだまだ強くなる可能性を秘めている稀勢の里。今回は、そんな稀勢の里の強さをスポーツ専用の動画配信サービス「スポナビライブ」の映像を見ながら「スポーツバイオメカニクス」の視点で探ってみようという企画です。 スポーツバイオメカニクスとは、運動を主として力学的視点から解き明かしていこうという分野。取材にご協力いただいたのは、スポーツバイオメカニクスの分野に詳しく、自身も稀勢の里の大ファンという明治大学の桑森真介教授です。 桑森先生は、明治大学相撲部在籍中には、全国学生相撲選手権大会個人2位・団体優勝という輝かしい成績の持ち主。相撲に関する著書も多数執筆されています。 「スポナビライブ」にアーカイブされた過去の取組を分析しながら、桑森先生に稀勢の里の強さの秘密をスポーツバイオメカニクスの視点から語っていただきました。はたして、科学的に見た稀勢の里の強さの秘密とは? スポーツバイオメカニクス的「大相撲」の楽しみ方とは?── はじめに「スポーツバイオメカニクス」とは、どういった分野なのですか? 桑森教授:昔は「スポーツ力学」とか「キネシオロジー」とも呼ばれていました。運動パフォーマンスを力学を中心として科学的に検証し、その仕組みを分析するという領域ですね。 ── 「大相撲」を力学的に観ると、どのようなことが分かるのですか? 桑森教授:相撲の基本は、前に出て相手を“押す”ことにあります。ただし、相手を押そうとしても、体重の重い相手だと、重力によって相手の足の裏と土俵との摩擦抵抗が大きくなり、移動させることが難しくなります。しかし、力学的に考えると、どんなに重いものでも「氷の上」のような摩擦抵抗が少ない状況なら楽に動かすことができます。この原理から考えると、相撲の技術は大変理に適っています。相手の足の裏と土俵の摩擦抵抗を小さくするため、相手を「押し上げるようにして前に出る」ことで、体の小さな力士でも大型の力士を動かすことができるのです。 ── いうことは、稀勢の里が強い理由は「相手を押し上げる」のがうまいから? 桑森教授:と言いたいのですが、そうじゃないのが稀勢の里なんです(笑)。稀勢の里は身長が187cmと高く、足も長い。こういう大型の力士は、相手の懐に入って押し上げるのは困難です。じゃあ、稀勢の里はどうやって相手を動かすのか? その答えは、上から「引き上げる」なんです。 ── 上から、引き上げる? 桑森教授:自分よりも低いものを動かすとき、人はそれを上へ引き上げて動かそうとします。引き上げることで地面との摩擦抵抗を少なくするわけです。ところが、この方法は相撲の技術的にあまりいいものではありません。止まっているものならまだしも、相手はこっちを倒そうとしているわけですから。腰高の構えで、相手を引っ張り上げるようにして前に出ようとすると、相手に投げられたり、動かれて不利な体勢になったりする危険性があります。 稀勢の里の驚異的な「引き上げ力」【大相撲3月場所 5日目 勢戦】── であれば、なぜ稀勢の里は相手に勝てるのでしょうか? 桑森教授:そこで観てほしいのが3月場所での勢(いきおい)との取組です。実際に「スポナビライブ」で観てみましょう。この取組で稀勢の里は、自分よりも背の高い勢(身長195cm、体重165kg)を引っ張り上げています。 (動画を観ながら)まず立合いで稀勢の里は左差しから、下手まわしをつかみます。しかし、右の上手がうまく取れない。それにもかかわらず、右腕で相手の左腕を抱え込み、引っ張り上げるようにして、強引に前へ前へと出ていきます。 ── うわぁ、すごい! 稀勢の里、ぐいぐい引っ張り上げますね。こうやって相手の足を土俵から浮かせて、前へ前へと出るわけですね。いやぁ、稀勢の里の方が小さいとは思えない…。 桑森教授:そこなんですよね。普通の力士ならこんな相撲は取れません。自分よりも大きな力士に対して、それを引っ張り上げながら前に出るなんて。でも、こういった相撲を稀勢の里は取ることができるんです。 ── なぜ、稀勢の里はこういう相撲が可能なんですか? 桑森教授:スポーツバイオメカニクス的な視点で見ると、その理由の1つに、体幹を伸展する筋群の強さがあります。体を反らせるための「脊柱起立筋」や「大臀部」といった筋群の筋力が強く、使い方も非常にうまい。 ── 強さの秘密は、強靭な筋力にあると。 桑森教授:要素の1つではあると思います。そのほかにも、稀勢の里の強さの特徴に、彼は頭が下がらない。 ── 頭が下がらない? 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ご安心を。今回、稀勢の里の分析にも使用した「スポナビライブ」では、スマートフォンとネット環境さえあれば、いつでもどこでも“序の口から幕内までの全取組”を生中継で楽しむことができます。しかも「スポナビライブ」は「見逃し配信」にも対応しているため、休憩中や帰りの電車などで気になる取組だけを見ることもOK。早い話が全場所、全取組、すべてが見放題というわけです。 今回の取材で「スポナビライブ」を初めて知ったという桑森先生も、「映像がキレイだし、タブレットで見られるのはすごく便利。何度も繰り返しチェックできるから、相撲ファンだけでなく、指導者にとってもうれしいサービス」と、かなり気に入っていた様子でした。 「スポナビライブ」では大相撲の配信だけでなく、プロ野球・MLB・テニス・サッカー(プレミアリーグとリーガ・エスパニョーラ)など、12種目の人気スポーツを毎日リアルタイムで配信しています。利用料金は月額1,480円で、4端末から同時視聴が可能。さらに、Yahoo!プレミアム会員・ワイモバイルユーザー・ソフトバンクユーザーなら、利用料金が月額980円になります。 先日入ったニュースによると、稀勢の里が5月場所で着用する化粧まわしには、なんと、あの名作漫画『北斗の拳』に登場する「ラオウ」があしらわれているとか。ケンシロウじゃなくラオウというのも、なんだかちょっと稀勢の里っぽいかも? ということで、皆さんご一緒に! 「わが生涯に、一片の悔いなし!!」(って優勝コメントで言ってほしいなぁ…) 記事で紹介した取り組みの動画は以下のとおり。すべて無料で見られます! 大相撲3月場所 5日目「勢 - 稀勢の里」大相撲1月場所 11日目「稀勢の里 - 遠藤」大相撲1月場所 千秋楽「白鵬 - 稀勢の里」 source: スポナビライブ (執筆:稲崎吾郎/撮影:小原啓樹)

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テニスが "メンタルのスポーツ"と言われる由縁とは? 錦織圭の「強靭なメンタル」の秘訣を探る

ライフハッカー[日本版]より転載(2017年6月21日公開の記事) 言わずと知れたテニス界の世界的トッププレーヤーである「錦織圭」。 彼がトッププレーヤーでいられる理由のひとつに挙げられるのが、その強靭なメンタルです。各スポーツの中でも特にメンタルが重要だと言われるテニスですが、試合中に発揮される強い精神力が、錦織選手を現在のポジションにした理由の1つと言えるでしょう。 我々の日々の生活や仕事においてもメンタル面の重要性は高いだけに、錦織選手のメンタルの強さの源泉がどこにあるのか、ぜひ知っておきたいところ。 そこで今回は、スポナビライブで現在公開中の錦織選手独占インタビュー「THE PLAYER~錦織圭の人間像に迫る~」でインタビュアーを務めた、プロテニスプレーヤー・テニス解説者である佐藤文平氏にお話を伺いしました。 体力的・技術的に優位であることが精神面での優位につながる 佐藤文平(さとう・ぶんぺい):プロテニスプレイヤー・テニス解説者。1985年生まれ。東海大学菅生高等学校→早稲田大学スポーツ科学部→早稲田大学大学院修士課程→日体大大学院博士後期課程在学中。2008年大学卒業後、プロデビュー。錦織選手とは15年以上の付き合いで、プライベートでの親交も深い。 現在はプロテニス選手として活動するとともに、日体大大学院にてスポーツバイオメカニクスを研究している。 ── テニスは「メンタルのスポーツ」と言われていますが、それはどのような理由からなのでしょうか。 佐藤:2点あると思います。まず、フィジカルから来るメンタルの強さという点です。要するに、相手よりも体力的に優位であることから来る精神面の強さですね。対峙したときに「俺はお前よりも体力があるよ」というところを見せれば、相手は短期決戦に持ち込むしかなくなります。 そうなると、相手は自分のプレースタイルを変えてでも短期決戦に持ち込なければならなくなる。その時点で、ひとつ相手よりも優位に立てるわけです。そして、相手には焦りが生じミスを犯す。これがまず1点です。 次に、相手の得意なプレーで対抗して精神的に追い込むという点です。錦織選手は世界でもトップクラスのストローク技術を持っています。しかし、トッププレーヤーの中にはそれと同等以上のストロークを得意とするプレーヤーがいます。 そういう選手と対戦するとき、お互いにフォアハンド※1のストロークが一番得意な場合に、あえてフォアハンドで打ち勝つんです。これは、マッチポイントを獲ることと同じくらい重要です。 要するに、お互いのファイナルウェポンで戦って潰すというのが、一番ダメージがあるわけです。それをできる精神面の強さ、そして技術面の高さが、錦織選手には備わっていると思います。 ── お互いに実力が拮抗していた場合、あえて意表を突く作戦を取るというのもあるかと思います。でも、あえてそれをやらないというわけですね。 佐藤:そういう作戦に逃げると、それがミスにつながったりするんです。あえて消極的な作戦に出てミスをした場合と、自分の強い意志でその作戦を選んでミスをした場合では、ダメージが違うんです。逃げてミスをした場合は後悔が残ります。しかし、自分がこれだと決めてミスをした場合は、自分で決めたことだからとポジティブになれます。 テニスは、1ポイントで終わるゲームではありません。ミスをしても、次のプレーにつながるようなポジティブなミスじゃないと、次につながりません。 ※1 利き手側に来たボールを打つこと 試合中のタオルは精神的なリセットタイム ── 試合中に精神を集中する方法というのは、どういうものがあるのでしょうか。 佐藤:タオルで顔を拭くシーンをよく見るかと思うのですが、あれは毎回、頭の中をリセットするための行為です。あとは、試合の間合いを取るという意味合いもあります。 ポイント間は20秒しかないので、その短時間で次のポイントへの準備をしなくてはなりません。 汗を拭く、より良いボールを選ぶ、そして心の準備(闘争心、落ち着き等のバランス)です。 ── もちろん汗を拭くという目的もありつつ、集中する間合いを取るためにタオルで顔を拭くわけですね。そのほかに、何かありますか? 佐藤:テニスを始めた頃というのは、試合中に集中する方法がわからないですよね。ジュニア時代、観客にお母さんがいる、友だちがいる、好きな女の子が見に来てると、気になってしまいます。そうするとかっこつけたくなったり、いろいろ精神が乱れてしまいます。 そこでコーチが、「サーブを打つ前は必ずボールを5回バウンドさせよう」というようにアドバイスをします。そうすれば、サーブ前にボールを5回バウンドさせている間は、自分だけに集中することができるようになります。 それを忘れてしまうと、ペースが早くなってミスをして、さらにあせってミスをするという繰り返しに陥ることになります。 ── テニス選手がサーブ前にボールをバウンドさせているのは意味があったんですね。錦織選手も、独自の集中方法などを持っていたりするのでしょうか。 佐藤:正式には聞いたことはありませんが、基本的にはタオルがリセットのタイミングのひとつだということはよく言っていますね。 よく試合を見ていただくとわかるんですが、ポイントを取った後、ミスをした後にタオルを要求することが多いと思います。 ── マイケル・チャンさんがコーチについてから錦織選手は変わったと言われていますが、そのあたりはどうなのでしょうか。 佐藤:やはり、錦織選手に対してしっかりと意見を言える人というのは少ないんですよね。 最高ランクが世界4位ですよ。でも、マイケル・チャンは最高世界ランク2位で、歴代最年少(17歳3カ月)でグランドスラム(1989年全仏オープン)も取っているわけです。 ── 説得力があるということですね。具体的にはどんなことをアドバイスしていたりするのでしょうか。 佐藤:詳しくはわかりませんが、あまり難しいことは言わないと思うんですよ。技術的なことはもうほぼ完成されていますから。攻めのタイミングや、メンタル的な部分のことですよね。 例えば最近全仏オープンで話題になったのは、メディカルタイムアウト※2の取り方とかですね。 自分がリードをしていて相手はもう手も足も出せない状態なのにも関わらず、今メディカルタイムアウトを取ったら、相手を休ませることになる。休んだことにより、相手に考える時間を与えてしまうので、自分が気になる部分があっても、大きな痛みでない限りはあえて取らないようにするとか。 メディカルタイムアウトの取り方ひとつで相手に弱みを見せることになる。難しい判断ではありますが、こういったことも一つのスキルだと思います。 ※2 試合中にケガをした時などに、治療のために与えられる時間 メンタルを鍛える一番の方法は、コートに立って試合に勝つこと ── 体力的なこと、技術的なことというのは練習方法が確立されていると思うのですが、メンタル面のトレーニングというのは、どういう風に行っているのですか? 佐藤:うーん…。本当のテニスのメンタルというのは、基本的にコート上で試合に勝つことで自信のレベルが上っていくものだと思います。厳しい試合を勝つことで、自分の中に自信が生まれるものです。「俺はファイナルセットに入れば勝つ」という、無意味な自信が出てくるんですよ。 ── 暗示みたいなものですかね。 佐藤:そうですね。そうやって勝っていくことで、数字が証明してくれるようになります。そうすると周りから「あいつはファイナルセットに強い」と言われるようになります。つまり、相手にそう思わせることができるようになるんです。そしてそれが相手の焦りにつながって、攻め急いで自滅するというような結果になっていきます。 基本的に、闘争心などを含めたメンタルの強さは、テニス選手の場合はコート上にあるんです。逆に、コートを離れたら徹底的にリラックスしますね。自分の戦いの場から離れたときに、いかにリラックスできるかがポイントだと思います。 具体的には、リラックスするための呼吸法を行ったり、ヨガをしながら自分の内面にあるものと会話するとか、そういうことですね。錦織選手もリラックスするのがすごく得意な選手です。 ── プロテニスプレーヤーならば、そういうコントロールが自分でできるようになると思うんですが、ジュニアの選手だとその辺が難しいのではないでしょうか。 佐藤:やはり闘争心の面からですね。よく大きな声を出せみたいなことを言われますが、ああいうのはジュニアのときこそやっておいたほうがいいと思うんです。やっぱり、頑張れない子というのはいて。そういう子には、奮い立たせる意味も込めて、ギリギリのところまで突っついてあげないといけないと思います。 「THE PLAYER」のインタビューは最高だった ── 「THE PLAYER~錦織圭の人間像に迫る~」を見ていると、錦織選手がとてもリラックスしているなという印象でした。 佐藤:あのときは、まだ手の痛みから練習を再開したばかりだったので、確かめながらやっていた感じでしたね。 ── でも、試合が近くなると練習内容も変わってくるわけですよね。 佐藤:本格的な練習が始まると、練習中に話しかけたりはできませんよ。 ── 錦織選手も、やるときはやってやらないときはやらないという、オンオフがはっきりしているのですか? 佐藤:そうです。だからプライベートでは試合のために気合を蓄えている感じなので、こちらからテニスの話をすることはあまりありませんね。 ── となると、「THE PLAYER」での会話は珍しいんですね。 佐藤:今回の収録は、いい話を聞けまくりましたね(笑)。普段聞けないようなことも、公式に聞けるという。最高のインタビューでしたね。 遠近法を利用した集中力の高め方 ── テニス選手を始めとしたプロスポーツ選手の精神力というのはとても強靭だと思うのですが、一般の人が実践できるメンタル面や集中力の鍛え方などはありますか? 佐藤:僕も企業にプレゼンをしたりする機会がよくあるんですが、 色々準備をしてそれ通りに進めようとすればするほど、 始まる前に緊張して、固まってしまうんです。そういうときは、一度席を外したりするといいですね。外の空気を吸いに行くとか、コーヒーを飲むとか。そうしてまた戻ってくると、集中力が高まるんです。 また、遠近法を使うというのもよくテニス選手がやっていますね。よく試合中に、ラケットのストリングスを直したりしていますよね。一連の動作で言うと、タオルで顔を拭って、ストリングス直して、相手を見てという感じです。 近くを見て遠くを見るということを繰り返すと、集中力が高まります。逆に、高速道路をずっと走っているときは、遠くしか見ていないのでボーッとしてきちゃうことがありますね。まさにそういうことです。 ── 視線を近くから遠くへ、遠くから近くへというのが効果的なんですね。 佐藤:僕もパソコンでデータ処理とかをやるのでわかるんですが、ずっと画面を見ていると追い込まれてくるんです。ここのプロットがどうだとか、小さい画面でやっていると行き詰まってくるので。1回視線を外して、プリントアウトして見直したりすると、間違いなどに気づきますね。別の視点から物事を見るというのは、大事だなと思います。 自分が今いる状況から一度外れるというのは、逃げではありません。次に勝つために必要なことなんです。 芝のコートで行われるゲリーウェバー・オープンの見どころは? ── 最後に、錦織選手も出場し、6月19日(月)から開催されているゲリーウェバー・オープンの見どころなど教えてください。 佐藤:ゲリーウェバー・オープンは、芝のコートで行われます。芝のコートで勝つというのは、すごく才能を持っている選手だと言われているんですよ。 ── ハードコートよりも難しいんですか? 佐藤:難しいですね。バウンドも違いますし、球足も速いので、もっとハンディな操作で相手のボールを返さないといけないんです。今、芝のコートではフェデラーが強いですね。そして錦織選手は、ストロークのタイミングが絶妙にうまく、それが芝のコートで生きると思うので、チャンスは充分にあると思っています。 また、芝のコートはサーブの球足が速くなるので、サーブがあまり得意ではない選手でも芝ではサーブが生きてきます。錦織選手は、ほかのトップ選手に比べたらサーブがずば抜けていいというわけではありませんが、そのサーブが生きた上で、彼の世界最高峰のストロークが合えば、優勝する可能性は充分にあるでしょう。 ── 錦織選手はもちろんのこと、フェデラー選手の強さにも注目して、ゲリーウェバー・オープンを楽しみたいと思います。本日はありがとうございました。 佐藤:ありがとうございました。 スポナビライブで錦織選手を応援しよう! 現在、スポナビライブで放送されている「THE PLAYER~錦織圭の人間像に迫る~」。普段は見ることができない、リラックスした錦織選手の姿が見られる貴重な番組です。佐藤さんによる錦織選手のインタビューはもちろん、練習風景、食事風景、コーチ陣のコメントなどなど、盛りだくさんな内容となっています。 こんなプライベート感満載の錦織選手が見られるのは、スポナビライブだけ。ファンならずとも必見です! そして、スポナビライブでは6月19日から開催される「ゲリーウェバー・オープン」を完全放送。錦織選手の試合はもちろん、他の注目選手の試合も存分に楽しむことができます。 まだ、スポナビライブ未体験という方はこの機会に加入してみましょう。月額料金は、通常会員が1480円、ソフトバンクユーザー、Yahoo! プレミアム会員、ワイモバイルユーザーは980円となっています。 また、初回加入時は最大1ヶ月分無料。そして、スマホ、タブレットPC、パソコン、Chromecastなどから視聴できるので、場所を選ばす楽しめます。 今回のゲリーウェバー・オープン以外にも、プロ野球、メジャーリーグ、B.LEAGUE、海外サッカー、大相撲、キックボクシングなど、多彩なスポーツのほか、今回話題にもあがった「THE PLAYER~錦織圭の人間像に迫る~」のようなオリジナル番組が楽しめるスポナビライブ。スポーツ好きなら加入して損はありません。 さあ、スポナビライブで錦織選手の活躍をこの目に焼き付けましょう! スポナビライブ|ソフトバンク株式会社 文/三浦一紀、写真/大塚敬太

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