わずか10年で、スマートフォンは何百万人もの人々の日常生活に欠かせないものとなった。そしてまた、スマートフォンマーケットは、2つの企業に集約された。
スマートフォンの「端末」をつくるメーカー間の競争は依然として激しいが、スマートフォンのプラットフォームをめぐる戦いはとっくに決着がついている。選択肢は、アップルのiOSかグーグルのAndroidのどちらかだ。
下記のStatistaのグラフが示すように、この状況が近いうちに変わることはない。調査会社IDCは今後5年間、現在のスマートフォンマーケットのパワーバランスに実質的な変化はないだろうと予測している。iOSはそのうち、ハイエンドの大部分を占めて15%のシェアを確保している。一方でAndroidは、それ以外のほぼ全てを占めている。
IDCは、マーケット構造にわずかな変化が起こるだろうとしている。理由の1つは、Android端末の平均販売価格が、2021年までに200ドル(約2万2000円)を切ると期待されていることだ。しかし、スマートフォンの売上が減速する中、iOSやAndroid向けにアプリや端末を開発するのではなく、iOSやAndroidに真っ向から戦いを挑むプラットフォームを開発する企業が現れることはないだろう。
アップルとグーグル以外の企業が、スマートフォンのように我々の生活に欠かせないものになるには、ARやVR、あるいはスマートフォンの後に出てくる何かがその地位を占めるまで待たなければならないだろう。
スマートフォンOSのシェア
Mike Nudelman/Business Insider/Statista
[原文:Apple and Google’s smartphone duopoly has no end in sight]
(翻訳:梅本了平)