競合は既に900万台!噂が真実ならアップルAIスピーカーが挑む相手は巨人だ

アップルのスマートスピーカーが市場に与える影響

アップルのサービス系事業の売上高推移。この中にはApple Musicなども含まれる。AIスピーカー製品が本当に登場するならば、この売上向上にダイレクトに影響するのではないか。

BI Intelligence

アップルが以前から予想されていたスマートホームスピーカーの製造にすでに着手し、6月5日月曜日(現地時間)に開幕する開発者向け会議「世界開発者会議 (WWDC) 」で発表するかもしれないと、ブルームバーグが報じた。

同製品は、音声AIアシスタントのSiriを搭載し、オーディオ機器ブランドBeatsの音響技術を採用しているといい、音楽ストリーミング、家電管理システムHomeKitに接続されたスマート家電の操作、そして音声での基本的なリクエストへの応答が可能だ。アップルは、アマゾンやグーグルが自社のスマートホームスピーカー事業で行ったように、サードパーティーの開発者に同製品専用のアプリ開発を許諾する予定だ。

スマートホームスピーカー製品は、音楽ストリーミングや音声ベースのアプリに重点を置く傾向にある。これは今日のアップルの強みを生かすものであると同時に、急成長中のサービス事業をさらに拡大するための新たな市場の開拓にも通じる。

同社のサービス事業は、2017年第1四半期に対前年比18%増の約70億ドル(約7727億円)を稼ぎ出した。けん引役はApp Store上のアプリ販売だが、Apple MusicやiCloudの貢献も大きい。スマートホームスピーカー製品は、こうしたサービスとの連携を促進し、同事業の収益拡大につながるだけでなく、ユーザーにHomeKit対応製品の購入を促し、アップルのハードウエア事業の業績をも押し上げると期待される。

同製品はスマートスピーカー市場を成長させうると同時に分裂ももたらしそうだ。近年はアマゾンとグーグルが同分野のシェアを二分し、アメリカの900万世帯が(アマゾンの)Echo製品を、世界の消費者の2%がGoogle Home製品を保有している。アップルは、両社のユーザーを自社製品に引き込むことはできないだろうが、市場が成長すれば、アップルのスマートフォンやコンピューター製品を所有する層は、同社のスマートスピーカーも購入するだろう。

アップル、グーグル、アマゾンの製品は、それぞれ異なるユーザー層を持つ。アップルの(おそらく)メディアを中心に据えた製品は、グーグルの検索機能に根差した製品とは異なるし、アマゾンの通販事業由来の製品とも異なる。これは、ユーザーが自らのニーズに合わせた製品を選択できることを意味している。 しかし、アップルのエコシステムは、アマゾンやグーグルが占有する市場に食い込む力を持っており、潜在的な顧客を取り込んでいくだろう。

アメリカのスマートホーム製品市場は、2010年代初めに予想された規模にはまだ達していない。スマートホーム製品の価格の高さ、技術的な問題、そして消費者がその機器の必要性を感じていないことなどから、我々も2015年時点では市場の成長に懸念を抱いていた。

しかし、音声コントロール機能は、アメリカのスマートホーム製品のエコシステムを変革し、消費者が日常生活にスマートデバイスを取り入れるきっかけになっている。

2014年に発売されたアマゾンのスピーカー製品「Amazon Echo」は、非常に使い勝手が良く、ユーザーに音声コントロールとスマートホーム製品の有用性に気付かせた。これが契機となり、他社は競って同様の製品を発売し、スマートホームエコシステムと音声コントロール機能の統合が加速している。

[原文:Here's how Apple's smart speaker will impact the market (AAPL)

(翻訳:四方田里奈)

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