これで生産性アップ! あなたのデスク周りでできる7つのこと

ビジネスパーソンの最大の関心事に、依然として生産性を上げる仕事術は入っているだろう。もしまだ、自分に合うやり方が見つかっていなかったら、働き方というソフト面からではなく、デスク周りというハード面からのアプローチに変えるといいかもしれない。

All About「ステーショナリー」ガイドでもあるステーショナリーディレクターの土橋正さんは、『モノが少ないと快適に働ける』という著書の中で、書類の山から解放されるミニマリズム的整理術を提案している。

「デスクを離れて、必要書類だけを持って会議室で作業したら、思いの外はかどって短時間で終わった、という経験はありませんか。会議室での作業がはかどる理由は、作業を邪魔する余計な視覚的ノイズがないからです。自分のデスクでも、同じ環境づくりを目指しましょう」

具体的なポイントは、次の7つのとおり。まずはどれか1つ、これならできそう、というものからやってみよう。いつの間にかデスク周りの最適化が進み、仕事の生産性も上がるに違いない。

1. 机の上はものを置く場所ではない

「机上はワークスペースで、書類や文具などの仕事道具を置くスペースではありません。それらは引き出しに入る分のみに整理して、それ以上増やさないように心がけましょう」土橋さんのデスクの上には、常に作業中の書類しかない。ペンや付箋、消しゴムなどの文具も必要最低限に絞り、ペンケースのような入れ物に入れている。気づくと増えている文具も、入れる「器」を決め、器を小さくすれば増えようがない。その発想で、土橋さんのデスクには、なんと引き出しもない。6年前、今のオフィスに移転する際に、引き出しをなくしたそうだ。

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愛用する文具を入れる「ツールボックス」(ポスタルコ)は、土橋さんにとっての引き出し。ボタンを外して2つ折りにすると自立する。フリーアドレスのオフィスやテレワークなど社外での仕事にも使えるアイテムだ。


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4段の収納スペースに分かれた「ツールスタンド」(カール事務器)は自宅のデスクで使用。上から使用頻度が高い順に並べて、使ったら必ず元の位置に戻す。

提供:土橋正事務所

2. 視覚のノイズをなくす

人は見ようと思っていなくても、視界に入っているものは気になってしまう生き物だ。急いで書類を作成しなくちゃいけないのに、ほかの書類の資料が目に入ったら気になりだした、という経験は誰にでもあるだろう。

「一度にいろんなことをするマルチタスクという仕事の進め方もありますが、人間は結局、一度に1つのことしかできません。それを大前提にした方が、遠回りなようで着実に、確実な成果につながります。学校の授業で科目ごとの教科書を出していたのと同じで、今することに無関係のものを視界から排除してみてください。見えているものだけに神経が集中しやすくなります」

デスクが物置きと化している場合は、すべてのものをいったん片付けて「ゼロリセット」する。何もないまっさらな状態にした方が、余計なものがない快適さを実感しやすい。気持ちもすっきりとリセットできるだろう。

3. 活用と保管を分ける

私たちの周りのものは、日々必ず使うものと、たまにしか使わないものに分けられる。前者は活用する道具として手元に置き、後者はほかの場所に保管するのが整理整頓のカギ。例えば付箋。よく活用するものは、1つ2つではないだろうか。それならば、いろんな大きさのものを手元に置いておく必要はない。土橋さんはよく活用する1種類のみ手元に置き、それ以外の付箋は箱に入れて本棚で保管する。

「活用と保管を一緒にしておくと、ほしいものを『探す』手間に加えて、『選ぶ』手間も必要になります。その数秒間は確実なロス。余分なものがなければ、必要なものにすぐアクセスでき、作業も中断されずにスムーズに進みます。作業スピードを落とさず一定に保つことが、生産性の維持につながります」

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たまにしか使わない付箋を「ビュローボックスM」(デルフォニックス)で保管。


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こちらは、たまにしか使わないペン類を保管する「ストックボックス ミニハーフ」(TOTONOE)。


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たまにしか使わないものを入れた箱は本棚で保管。箱を使うと、不定形のものが定形になって整理整頓しやすいメリットもある。


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ハサミやホチキス、修正テープなどの使用頻度も低いため、本棚に置いた引き出し「ポリプロピレン小物収納ボックス3段」(無印用品)で保管する。


4. デスクをコックピット化

1〜3でデスクの上のものを極限まで減らしたら、今度は配置を考える。

「ものの配置は、いつも自分が向く方向など、癖になっている動きをふまえて配置すると動線的なロスがなくなります。例えば、右ハンドルで車の運転をする人は、カーナビが左側にあるから、左を向く癖があると思います。その場合は時計や手帳など、目でチェックするものを左側に配置するといいでしょう」

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立てかけられているのは手帳。「手帳は書き込むことより見返すことが多いから、デスクカレンダー感覚でスタンドを使って立てかけるのがお薦め」愛用するスタンドは「3ワイヤースタンド」(ギブソン)。

5. 書類に流れをつくる

日々溜まって、山と化していく書類。「人間が食べたものを排泄するように、書類も『出す流れ』を作ることが大事」と土橋さん。手元の書類は、次の4つのどれかに必ず仕分けることを鉄則にしている。

  1. アクティブ書類:現在進行中のプロジェクトや企画に関するもの。
  2. スキャン用書類:あとで参照する必要がありそうなものは、スキャンしてデジタルデータとして残す。
  3. 保存用書類:原本の状態で保存する必要がある書類。
  4. ゴミ箱行き:不要と判断し、破棄する書類。

書類が溜まる一因は、あとで必要になるかもしれない、という不安がよぎるせい。その不安を解消するカギが、スキャン用書類として保存する方法だ。スキャンすべきかすぐに判断できないものも、とりあえずスキャン用書類に入れておく。最終判断は、後日の「スキャンの日」の自分に引き継げばいい。

6. 月1回「スキャンの日」を設ける

「スキャンの日」とは、その名のとおり、スキャン書類に仕分けたものをスキャンする日のこと。土橋さんは、毎月1日を「スキャンの日」として設けている。仕事の流れをふまえて、余裕のあるタイミングに設定するといいという。

「保管していたスキャン用書類を見返すと、保管したときには高かった書類の重要度が下がっていることが往々にしてあるもので、実際にスキャンするのは半分程度です。スキャン用書類以外のアクティブ書類と保管用書類は、3カ月に1度見直して、取り出したものはスキャン用書類かゴミ箱行きかに仕分けています。スキャンの日は手帳に向こう1年分、記入しています」

7. スケジュール管理は、直感的に脳に入るようにする

スマートフォンのカレンダーアプリは日々のスケジュール管理は得意だが、1カ月間のスケジュールを俯瞰するのには向かない。俯瞰するなら手帳の方がいい。「手帳に手書きする方が、キーの押し間違えや変換する手間がない分、直感的に書け、脳に入りやすいメリットも」と土橋さん。ToDoはリスト式ではなく、時計式を薦める。

「リスト式には時間の概念がないため、1日にできること以上のことを書いてしまいがち。一方の時計式は文字盤に直接書くので、やりきれることしか書き込めない。書き込む際は、所要時間が30分のものと1時間のものを面積で表記しています」

土橋さんが愛用しているのは、文字盤が午前と午後の2つ描かれたふせんタイプ。これに実際記入してみると、「自分の1日には、この2つの円しかない」ということを自覚する。何よりハッとさせられるのは、午前の円が深夜12時スタートのため、始業時には円の半分以上、時間が経過していること。始業時間が9時だとして、残る午前の時間は3時間のみ。そう思っただけで、自ずと集中するだろう。予定通りに作業を終えられたときの達成感も妙に大きい。仕事の生産性を上げるとは、つまるところ、仕事を楽しんでやれるかどうかなのかもしれない。

(撮影:篠塚ようこ)


土橋正:ステーショナリーディレクター 。All About「ステーショナリー」ガイド 。 文具の展示会「ISOT」の事務局を経て独立。商品企画、PRのコンサルティング、売り場のディレクションを行い、文具やデスク周りの最適化についての著書も持つ。

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