「セックス or インターネット?」ミレニアル世代が選ぶのは?驚きの調査結果

「セックスかインターネット、どちらか1つだけしか選べないとすると、どちらを選ぶ?」

これは香港発のソーシャルメディア大手「9GAG」がユーザーの大半を占めるミレニアル世代の考えや特徴を調べるために実施した調査での質問の一部だ。

9GAGは、インスタグラムで4000万人以上のフォロワー、Facebookで3590万いいねなど、世界中に数千万人のユーザーを持つ投稿型ソーシャルプラットフォーム。ユーザーのうち90%以上が34歳以下のミレニアル世代と呼ばれる層である。

大半を占めるミレニアル世代ユーザーの特徴を調べるために、9GAGはこのほどユーザー10万人を対象に質問調査を実施した。

調査結果は「The Millennials Black Paper」として現在取りまとめられている最中だが、9GAGのレイ・チャン(Ray Chan) CEOがテックカンファレンス「TNW2017」で、結果の一部を明らかにした。

独特の思考や行動様式を持つミレニアル世代

この調査で明らかになったのは、ミレニアル世代といっても国ごとにその思考・行動様式は大きく異なっているということだ。 そこで今回、9GAGによる調査結果を紹介しながら、日本を含むさまざまな国のミレニアル世代の特徴を見ていきたい。

ミレニアル世代とは、1980年代前半生まれから1995年前後に生まれた世代と言われ、「Y世代」とも呼ばれることもある。1960年代から1980年代初頭までに生まれた「X世代」の次の世代という意味。現在20代前半〜35歳前後で、他世代にはない独特の思考・行動様式を持っているとも言われる。

特徴(特にX世代と比較して)として一般的に挙げられるのは、「テレビや新聞はあまり見ない」「ニュースはインターネットで見る」「ソーシャルメディアをよく使う」「あまり消費しない」などだろう。

米シンクタンク「ピュー・リサーチ・センター」のサイトで、15個ほどの質問に答えていくだけで自分のミレニアル度合いを調べられるので、気になる人は調べてみるといいだろう。

9GAGのミレニアル世代調査だが、ここではChan CEOがTNWカンファレンスで紹介したうちの3つの質問に焦点を当てる。

1つ目が「Internet or Sex?」。インターネットを選ぶ代わりにセックスを諦めることができるかという質問だ。

TNWカンファレンスでスピーチするレイ・チャン。

TNWカンファレンスでスピーチするレイ・チャン氏。

https://www.youtube.com/watch?v=YduxZkPHBM0

この質問に対して、「セックスを諦める」と答えた割合がもっとも高かったのが58%のシンガポール。シンガポールではミレニアル世代の6割近くがインターネットを優先するということだ。一方、もっとも低かったのはイタリアで32%だった。

スタートアップか"9時〜5時"か?

2つ目は「Startup or 9-to-5?」。9時〜5時で働くより、起業することを選ぶのかという質問。

この回答で「起業を選ぶ」と割合がもっとも高かったのはメキシコで81%だった。ミレニアル世代の8割が起業を選ぶという。一方で、もっとも低かったのは56%のフィンランドだ。

チャン氏によると、メキシコを含むインドネシアなどの新興国ではかねがね起業を選ぶ割合が多かったという。ノルウェーなど生活水準がすでに高い国ではさらなる成長ではなく安定を選ぶミレニアル世代が多いのかもしれない。

そして3つ目が「Vote or Voice?」。参政権を選ぶ代わりに、ソーシャルメディアを諦めることができるかという質問。

この質問に対して、ドイツは80%が「ソーシャルメディアを諦める」と回答。一方で、最低は49%のインドネシアだった。ドイツのミレニアル世代は自らの投票が政治を動かす可能性を信じている一方で、インドネシアは政治を信用していない可能性を示唆するものだ。

今回は日本のミレニアル世代に関する言及はなかったが、他にも実施されている多くの調査から日本のミレニアル世代についてうかがい知ることができる。

ミレニアル世代

日本のミレニアルは将来の不安はありつつ、企業や国に頼らない生き方を模索している。

撮影:今村拓馬

デロイトがこのほど発表した調査「2017年デロイトミレニアル年次調査」では、日本のミレニアル世代の企業における帰属意識が低下したこと、フリーランス志向が強いこと、そして日本経済・政治状況の改善への期待が低下傾向にあることが分かった。

この結果や筆者の周りを観察していると、日本のミレニアル世代は将来的な不安を抱えつつも、国や企業に依存することなく、なんとか生き残る方法を模索しているという印象を受ける。

実際、副業や複業を通じて、収入手段の分散を始めている人も少なくない。こうした意向を反映するかたちで、副業を認める企業も増えている。

人間の思考・行動様式は、育つ環境や時代の影響を大きく受ける。地理的な違いだけでなく時代の違いは、一人ひとりの思考・行動様式を形成する。国が違う、世代が違うから理解し合えないというのではなく、その人が育った背景について聞いたり知ったりすることで、異なる人種や異なる世代を理解する助けとなるのではないだろうか。


細谷元:金融と先端テクノロジーを追う1980年代前半生まれのミレニアル世代。シンガポール在住。

岡徳之:マーケティング、テクノロジー、ビジネスなどを中心に執筆。現在はオランダを拠点に、欧州・アジア各国をまわりながら 編集プロダクション「Livit」 の運営とコンテンツの企画制作を行う。

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