高騰するアメリカのテック株、ブームは1999年のITバブルとは違う —— BoAメリルリンチ

株価急騰は今のところ「根拠なき熱狂」ではない。バンクオブアメリカ・メリルリンチ(BAML)のストラテジストたちは指摘する。

BAMLが実施した大型ファンドのマネジャーへのアンケート調査では、回答者の4分の3がテック株は高すぎるかバブル状態にあると答えた。

調査は6月2日から8日にかけて実施された。テクノロジー株の価格が9日と12日に急落していることから、投資家のテック株放出との関連も読み取れる。また、テック株が過大評価されていたと考える投資家の割合は記録的な水準に跳ね上がった。

BAMLによると、投資家たちは株式市場が過大評価されていると考えているにもかかわらず、彼らの現金保有額は減少していない点が、ITバブル期の1999年と異なる。それが、現在の状況を「根拠なき熱狂」とは考えない根拠だ。

BAMLグローバル・ファンド・マネジャーへのアンケート調査報告から

BAMLグローバル・ファンド・マネジャーへのアンケート調査報告より。ブルー:世界全体で「株式市場は過大評価されている」とした回答者の割合(三カ月移動平均、左辺) イエロー:EU投資家の現金保有額(三カ月移動平均・%、右辺)

Bank of America Merrill Lynch

(大型テック銘柄に大きく影響を受けるナスダック100指数が)年初から6月8日にかけて21%上昇したため、現在の状況を、1999年のITバブルと比較する動きが出ている。

ナスダック銘柄のロングポジション(買いの持ち高)が急増し、テック銘柄の買い持ちは2カ月連続で投資家たちの最も人気のある取引と考えられる。しかし、テック銘柄に群がる投資家たちの関心が一斉に他の投資手段や銘柄などに移り、売りが殺到するリスクはある。

BAMLグローバル・ファンド・マネジャーへのアンケート調査報告から

BAMLグローバル・ファンド・マネジャーへのアンケート調査報告より「最も人気の取引」

Bank of America Merrill Lynch

主にテック銘柄で構成されるナスダック100指数は、今年初めから6月8日にかけて21%上昇した後、2日にわたって急落した。トレーダーたちも、テック銘柄の株価はあまりにも速く上昇しすぎたので、下げもやむなしという態度を取った。さらに、ゴールドマン・サックスロバート・ボロエルディ(Robert Boroujerdiによる9日のメモが、過熱した市場の温度を下げた。同氏は、最も人気のテック銘柄のボラティリティー(変動性)が小さいため、投資家たちがそうした銘柄のリスクを過小評価していると警告したのだ。

BAMLによると、不安材料の一つは、企業収益に対する期待が高まる中、実際の収益が期待を裏切るものであれば、株価急落の可能性は増す。だが、S&P 500のテック企業は第1四半期で21%増益となっており、不安は小さくなっている。

米連邦準備金理事会(FRB)は今週の会合で、金利を上げて投機的な動きを抑える可能性があるとアンケート調査報告書は示唆している。しかしBAMLの首席投資ストラテジスト、マイケル・ハートネット( Michael Hartnett )氏は、FRBの対策は若干遅きに失するかもしれないと記した。

[原文:BANK OF AMERICA: There's one big difference between now and the 1999 tech bubble

(翻訳:原口 昇平)

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