ビットコイン相場は今年、猛烈なスタートを切った。今年だけですでに、180%上昇している。だが、ゴールドマン・サックスのテクニカル分析の責任者シバ・ジャファリ(Sheba Jafari)氏が6月12日(現地時間)に発表したメモによると、ビットコイン相場は短期的にはそれほどの盛り上がりは期待できないかもしれない。
「相場は(いわゆるエリオット波動の)上昇第5波のうち第3波であり、開始値から261.8%増の目標価格3134ドル(約34万5000円)に近づいてきた(もう到達したと言えるかも?)。12日の終値が2749ドルを下回った場合、下降局面へ反転する日となるかもしれない」
ビットコイン相場は、12日、過去最高値の3000ドルを記録したが、この上昇傾向を維持することはできなかった。同日の終値は2599ドルで、同氏がテクニカル分析により設定したしきい値2749ドルを大きく下回った。
ジャファリ氏によると、現状、投資家は週ベースで2475ドルのラインに注目する必要があり、終値がそれを下回る場合、テクニカル分析に基づく投資プランに、さらなるダメージを及ぼす可能性がある。「日ベース、週ベースのオシレーター(相場の強弱を表す指標)は両方とも弱気な方向に動いている。つまりシグナルのバランスを考えると、相場は概してこう着しているように見える」
Goldman Sachs
ジァファリ氏の他にも、ビットコインは短期的にはピークに近いレベルにあると予測する人はいる。
「ビットコインはバブルだ。いつ、どれくらい下がるかは分からない。皆がどれだけ簡単に金もうけできるかを自慢している。つまり、バブルだ」と大富豪のマーク・キューバン氏は、6月6日(現地時間)、ツイートした。ただしビットコインがどの程度下落すると考えているかは言及していない。
ビットコイン相場は今後どうなるのか? ジァファリ氏は「3134ドルを超える短期的な最高値に注意。1915~2330ドルの間で再び上昇傾向に転換すると考えるべき」と結論付けている。
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[原文:GOLDMAN SACHS: Bitcoin is looking 'heavy']
(翻訳:原口 昇平)