Uberを去るべきか? 残るべきか? 従業員が緊急アンケート —— CEO休職の余波

Uber創業者トラビス・カラニック氏。

Uber創業者トラビス・カラニック氏。13日に従業員宛てメールで休職を表明した。

Steve Jennings/Getty Images

Uber(ウーバー)の CEOトラビス・カラニック氏が休職を表明した13日火曜日(現地時間)、同社従業員は匿名チャットアプリ「Blind」を通じ、Uberの今後について議論した。一部の従業員は、企業文化の改革をめぐる幹部の説明に依然として納得していないことを明かした。

13日に開かれた全社員会議の直後、103人の従業員がBlindでのアンケート調査に参加。会議では取締役らが、セクハラの申し立てや厳しい労働環境などの問題に関する徹底調査の結果について議論した。

調査によると回答者の70%が、Uberに対する自分の姿勢は会議によって変わらなかったと答えた。31%は、自分の姿勢は変わらず、退社するつもりだとした。44%は、会社に対する自身の姿勢は変わらず、会社にとどまるつもりだとした。

19%は、会議前は会社にとどまるつもりだったが、会議後に退社に傾いたと述べた。会議によって納得し、退社しないことにしたと答えた回答者はわずか9%だった。

Blindでは、取締役の一人デビッド・ボンダーマン(David Bonderman )氏に関するコメントが多数寄せられた。ボンダーマン氏は、会議中に性差別のジョークを発し批判の的になった。従業員らはそのことについて「当惑した」「人として傷つけられた」などとコメント。ボンダーマン氏は批判を受けてすぐに謝罪し、13日中に取締役を辞任した。

Blindは認証済みの従業員しか利用できない。Business Insiderはアプリにアクセス可能な人物から、Uber従業員のコメントの一部を入手した。

Blindを使用している会社はUberだけではない。 Blindの業務統括責任者アレックス・シン(Alex Shin)氏が以前Business Insiderに語ったところによると、アマゾン、マイクロソフト、Glassdoor、Pinterest、Lyft、Docker、Medium、WeWorkなど約150社の従業員がこのアプリを使用しているという。

シン氏によると、Uberはかつて、従業員のBlindの使用を問題視し、社内ネットワークからアクセスできないようにした。後にUberはその決定を覆し、最近は社内ネットワークからの利用を容認するだけでなく、前向きに活用している。同社幹部らは、アプリに寄せられた従業員のコメントを積極的かつ公然と読んでいる。従業員たちは、人事責任者リアン・ホーンジー(Liane Hornsey)氏など社内の有力者に向けて自らの意見を伝えることもある。

この件についてBlindはコメントしなかった。Uberからのコメントは、記事執筆時点までに得られなかった。

[原文:Some Uber employees still plan to quit, they said on an anonymous app

(翻訳:原口 昇平)

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