「ホールフーズを辞めないで」CEOが社員に伝えたアマゾンへの売却

ホールフーズのイメージ

ホールフーズはスタッフ向けの説明会を開き、買収に関して話し合った。

Scott Olson/GettyImages

アマゾンは6月16日(現地時間)、高級オーガニックスーパー「ホールフーズ・マーケット」を買収すると発表した。

同社は同日、スタッフ向けの説明会を開き、買収に関して話し合った。アメリカ証券取引委員会への申請書から、その内容が明らかになった。

説明会の内容を書き起こした文書の内容は非常に多岐にわたる。だが、明らかなことは、ホールフーズ・マーケットは変わるということだ。

同社CEOジョン・マッキー(John Mackey)氏の発言から、重要なものを紹介しよう。

コスト削減について

我々は進化する。だから変化は全く起こらないなどとは言えない。皆さんも知ってのとおり、我々は進化するのだから。我々は、公に発信してきたように、カテゴリーマネジメントを実施している。さらにアフィニティープログラムを開始する。3億ドル(約330億円)のコスト削減に取り組む。

※カテゴリーマネジメント:売り場を商品単位ではなく、消費者の視点から構成し、展開する手法

※アフィニティープログラム:企業への親近感を持たせて、顧客維持を図るマーケティング手法

コンサルタントとの契約について

ボストン・コンサルティング・グループと契約した。彼らは、我々がコスト削減を行いつつ、顧客サービスを向上させるための素晴らしい分析を行っている。だから進化は続く。アマゾンとのパートナーシップは、より巧みに、より希望を持って、より迅速に進化を進めることに役立つはずだ。

経営陣の変更について

経営陣の変更はあるだろう。だがそれは、アマゾンに強制されてのことではないはずだ。我々は進化する。進化しなければならない。今回の話をまとめたいと思う。我々が自力で取り組むよりも、アマゾンは我々がより速く、より良く進化することを手助けしてくれると考えている。だから私は、皆さんに辞めてほしくないだが何も変わらないと考えてほしくない。全ては変わっていくものだから。疑いの余地はない。だから、アマゾンが何らかのプランを持っているのかどうかは分からない。だが、素晴らしいマリアージュとして、アマゾンの人々をここに迎え入れたい。

企業文化の変化について

企業文化は変わる。それは真実で、避けられない。だが悪いことだとは限らない。我々は進化する。 我々の企業文化は常に進化している。だから我々は、出会うもの全てから影響を受ける。我々の企業文化は誠実だ。アマゾンはその誠実さを尊重してくれると思う。彼らは、実に賢明だ。何十億ドルも支払って手に入れた非常に大きな資産の中に入ってきて、捨て去ってしまうほど愚かではない。我々の企業文化は進化する。私は、どうか皆さんにそのことを理解してほしい。我々の企業文化は、非常に建設的かつポジティブなやり方で進化する。 進化をけん引していくのは我々だ、ほとんどが我々の役目だ。「彼らのやっていることは素晴らしい」と認め、学び、自らのものとして取り込んでいくのは、我々なのだ。

2社の合併について

アマゾンは我々と縁組みすることになる、おそらく、文字通りに。必然的に、企業文化はいくらか混ざり合う。我々もアマゾンの企業文化に影響を与えるだろう。当然のことだ。

[原文:'It’s gonna change our culture': Whole Foods CEO preps his staff for life under Amazon

(翻訳:原口 昇平)

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