"ラズパイ対応、求む開発者"の熱量 新SIMフリー端末「Moto Z2 Play」に見るモトローラの本気度


Moto Z2 Play

Moto Z2 Playは3色展開だ。ミドルクラスモデルながら、金属ボディの質感は高く、安っぽさはまったくない。

モトローラ・モビリティ・ジャパンは6月20日、SIMフリースマホとして国内展開するモトローラZシリーズの最新ミドルクラスモデル「Moto Z2 Play」を6月29日から発売する。価格は5万8104円(税込)。

モトローラは昨年10月に、ハイエンドモデル「Moto Z」(実売8.2万円前後)と、ミドルクラスの普及モデル「Moto Z Play」(実売5万円)を発売。今回の発表は、普及モデル「Moto Z Play」の後継機にあたるモデルで、背面カバーを着せ替えることでスマホにカメラやスピーカーなどの機能を追加できるMotoModsにも対応する。

Moto Z2 Playの最大の特徴は、普及モデルだった「Moto Z Play」に、ハイエンドモデル「Moto Z」の極薄デザインを取り入れ、従来比で15%薄型化したことだ。合わせて重量も20g軽量化し145gになった。

スマホの快適な動作に欠かせないプロセッサーが、従来から1ランク上のSnapdragon 626(2.2GHz/オクタコア)になったほか、内蔵メモリーは3GBから4GBに増えている。内蔵ストレージは64GB。

薄型化にともないバッテリー容量は3510mAhから3000mAhに減っている。スペックシート上の最長駆動時間は45時間から24時間に減少しているが、実際にどの程度の使用感になるのかは気になるところだ。

モトローラのSIMフリースマホ、売れているのは?

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左から、プロダクトマネージャーの島田日登美氏、モトローラ・モビリティ・ジャパンのダニー・アダモポウロス、MotoModsの開発者支援の取り組みについて話したモトローラ・モビリティ本社のコンサルティングエンジニアのクリスチャン・フラワーズ氏。

登壇したモトローラ・モビリティ・ジャパン代表取締役社長のダニー・アダモポウロス氏は、今回の発表にハイエンドモデルであるMoto Zが含まれないことについては、「Moto Z Playシリーズの2世代目を出して、進化することをみせていく時期だと考えた。それ以外にも製品の計画はある」と語り、フラッグシップモデルMoto Zの新型についても否定はしなかった。

モトローラ関係者によれば、Moto Zシリーズは、発売から半年と少しの期間で、全世界で300万台近くの販売規模を持つ(ZとZ Playの総計)。

アダモポウロス社長によれば、モトローラの計画としては、「Z Playシリーズは成功を収めた」という認識だと語る。その発言をそのまま解釈すれば、需要の高かった普及モデルをより売り伸ばすため、デザイン上のネガ材料であった「上位機ほど薄くはないデザイン」を上位機に寄せてネガを解消したのが「Moto Z2 Play」ということになる。

モトローラにとって日本の市場は、エントリーモデルがよく売れる市場だ。Moto Zシリーズでは(Moto Zのやや割高な価格設定のためもあって)安価なZ Playの方が売れている。この傾向は3月末に発売したエントリーシリーズであるMoto G5(2.2万円)とMoto G5 Plus(実売3.5万円)にも続き、当初見込みを上回る売れ行きだという。今後は、キャリアなど通信会社への採用を狙うタイミングだと語る。

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着せ替えスマホ機能「Moto Mods」開発キットを日本にも導入、「ラズパイ」対応も

Moto Zシリーズの特徴である、背面パネルを交換することでスマホの機能を拡張する「Moto Mods」。今回も新たに2製品(拡張バッテリー「Turbo Powerパック」と、無線充電機能を追加する「ワイヤレス充電キャップ」)が登場した。

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背面に装着することでQi(チー)規格対応の無線充電対応になるワイヤレス充電キャップ。7月中旬発売、5054円。

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容量3490mAhとMoto Z2 Playの内蔵バッテリーより大容量なTurbo Powerパック。重量約95g、7月1日発売、価格は1万584円。

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Turbo Powerパックはアプリで充電モードを切り替え可能。急速充電モードよりも効率性モードのほうがバッテリーがより長く使えるとのこと。

モトローラは、今後もMoto Zシリーズの個性を差別化する重要機能として、MotoModsをプラットフォーム化して拡大していく方針だ。

その一環として、今年の日本展開では、Moto Mods開発を海外同様に一般開発者にまでひろげ、開発者コミュニティーを活性化していく。海外で先行する、製品化支援の「アクセラレータープログラム」もはじめる。

海外では、アクセラレータープログラムへの採択を決める「ハッカソン」(25時間制限の開発イベント)を展開しているが、日本展開ではまず、ハッカソンより敷居を下げた「アイデアソン」を、大阪のコワーキングスペース「TheDECK」およびその運営元のFilament, Inc.と協力して運営する。

これに合わせて、日本向けには、実機に装着してプロトタイピングができる「MotoMods開発キット」を発売するほか、デザインガイドや各種ドキュメント類も日本語化していく。

モトローラは、開発者コミュニティー支援をかなり本格的に推し進めるようだ。その一環として、ハードウェア開発者から強い支持を集めるプロトタイピングのための開発ボード「Raspberry Pie」(通称ラズパイ)をMotoModsで使えるようにする拡張ボード(HATと呼ばれる)も日本向けに用意してきた。

このほか発表会では、本体に装着することでNintendo Switchのような外観になるゲームコントローラー型のMotoModsも披露。これはただのプロトタイプではなく、今夏の終盤には実際に発売される。

SIMフリースマホ陣営としては独特の立ち位置を持つモトローラ。MotoModsに代表される個性的な取り組みは、モトローラ・モビリティがスマホ販売も手がける中国レノボの100%子会社であり、グループ内での個性、立ち位置を明確にしていく必要があるという理由もあるのかもしれない。

(撮影:伊藤有)

ゲームコントローラー型のMoto Mods。夏の終わりには市販される。

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Moto Modsの一般デベロッパー向け開発を積極支援。ドキュメント類の日本語化もしていく。

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Moto Mods開発キット。Moto Zシリーズの実機で、センサー類と通信するようなMoto Modsをプロトタイピングできる。

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プロトタイピングキット「Raspberry Pie(ラズベリーパイ)」対応の拡張ボードも用意。開発環境の自由度が大きく広がる。

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ハッカソンは全世界6つの都市で実施済み。そしてこの動きは今年日本上陸する。

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まず9月2日に大阪でアイデアソンを実施。入賞者にはどんな特典があるのだろう。

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フロント側。左からルナグレー、ファインゴールド、ニンバス。ルナグレーのみ、フェイスプレートがブラックだ。

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画面サイズはiPhone7 Plusと同じ5.5インチ。横幅はiPhoneより1.7mm小さい76.2mm。

モトローラ「Moto Z2 Play」



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