マクドナルド、同社史上最大の賭けに —— 生肉パテの効果と副作用

生肉パテ

生肉のパテは、アメリカ国内すべての店舗で来年から使用される予定。

Facebook/McDonald's

マクドナルドが同社史上最大の賭けに出る。冷凍ではなく、生肉のパテを使ったハンバーガーをメニューに追加するのだ。

生肉のパテは、アメリカ国内すべての店舗で来年から使用される予定。だが、これはオペレーションのスピードを大幅に低下させる。従来、同社が何よりも重視してきたことと相反する動きだ。ロイターが報じた

新しいパテは、マクドナルドが過去数十年使い続けてきた従来の冷凍パテよりも、1分ほど長い時間が必要になる。注文を受けてから焼き始めるシステムになっているからだ。冷凍パテの場合は通常、事前に調理され、注文を受けるまでの間、保温されている。

すでに生肉パテの提供が始まっている一部の店舗では、待ち時間が長くなったことへの苦情も出始めている。

毎日マクドナルドに来ているというダラス在住の女性は、待ち時間が改善されないのであれば、もう店に来ないつもりだ、とロイターに答えている。

「毎回、こんなに長い時間待たされるくらいなら、ここで注文するのを止めて、他の店に行く」

新発売のフレッシュビーフ・クォーターパウンダーをドライブスルーで注文すると、準備ができるまで車を駐車場に停め、数分間待つように言われる、と彼女は語った。

顧客の不満を、これ以上放置しておくことは危険だ。チェーン全体の70%の売上を叩き出す、稼ぎ頭のドライブスルーにおいては特に。

同社は今年始め、投資家に対して、アメリカ国内において過去5年間で、5億食分の注文が競合店に奪われたと説明している。

ドライブスルー

マクドナルドの顧客サービスは他社に後れを取っている。

Tim Boyle/GettyImages

サービス向上は、ここ数年、同社CEOスティーブ・イースターブルック(Steve Easterbrook)氏にとって最優先事項だった。数十のメニューの削減と簡略化、キッチンオペレーションのスピードアップを試みてきた。

それでも、マクドナルドの顧客サービスは他社に後れを取っている。

6月20日に発表された2017年のアメリカ顧客満足度調査では、アメリカの主要なファーストフードチェーンの中で、サービス部門において3年連続の最下位となっている。

調査によるとマクドナルドの顧客満足度は100点中69点。他のファーストフードチェーンの平均である79点を下回っている。調査はインタビュー形式で5557人が回答している。

マクドナルドのドライブスルーの待ち時間も、ここ数年長くなっている。業界誌QSRマガジンによると、昨年の平均待ち時間は208.16秒だった。これは10年前と比較して25%ほど長くなっている。

だが、マクドナルドは、サービス時間の長さに対する不満よりも、生肉パテに対する顧客満足度の方が上回るのではないかと予測している。この見解を支持するアナリストも多い。

生肉パテは冷凍パテよりも、ジューシーで、風味が豊かだとマクドナルド幹部は主張する。フランチャイズ加盟店の多くは、ブランドの印象の改善につながるとしてこの取り組みを支持している。

ダラス地区の3人のエリアマネージャーは、生肉パテの導入以降、クォーターパウンダーの売上は20〜50%アップしたとロイターに語っている。

この売上傾向が持続するのであれば、生肉パテの導入という危険な賭けは、マクドナルドにとって、また顧客にとっても価値あるものになるだろう。

source:Facebook/McDonald's

[原文:McDonald's is taking its biggest risk in history

(翻訳:まいるす・ゑびす)

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