ベルリンの観光名所アレクサンダー広場にある旧東ドイツ時代に造られたウーラニアー世界時計。
英ガーディアンの記事によれば、「20分に1社起業している」というベルリン。スタートアップ投資額では、すでに欧州最大となり、グーグルを筆頭にシリコンバレーからも現地でのアクセラレーション・プログラム展開や投資などが盛んだ。
ブロックチェーン関連スタートアップも数多く、ベルリンを指して「ブロックチェーンの首都」と呼ぶ向きもある。実際にベルリンでは、ブロックチェーンを利用したヘルスケア・カンファレンスが欧州で初めて開催された。
クリーン・エネルギーなど循環型経済を目指す企業やロジスティクスを支えるB2B系企業、移民問題にあたる社会課題解決型のNPO等もひしめいている。
ここ1、2年において日本企業の間では米テキサス州オースティン市で開催されるイベント「SXSW」(サウスバイサウスウェスト)がにわかに脚光を浴びつつあるが、ベルリンは街自体がイノベーションを発生させる装置として、一見の価値があると言えるだろう。
そんなベルリンのスタートアップ・エコシステムを体験するツアー・プログラムを紹介したい。同プログラムは、株式会社インフォバーンが企画し、株式会社JTBコーポレートセールスが主催する。
世界屈指のメディア複合企業アクセル・シュプリンガーが誇る、アクセラレーター「プラグ・アンド・プレイ」
かつて東西ベルリンを往来する際の検閲所だったチェックポイント・チャーリー近くにあるアクセル・シュプリンガー本社ビル。
本社から徒歩圏内にあるプラグ・アンド・プレイの施設。ドアを開けて、すぐに壁のグラフティが目に飛び込む。
視察先には、米国Business Insiderを買収した世界最大のメディア複合企業「アクセル・シュプリンガー」が運営するスタートアップ・アクセラレーター「プラグ・アンド・プレイ」が含まれる。これまでに同プログラムは、数多くのスタートアップを育成し、欧州のみならず、米国でもオペレーションを展開する。
リンク:アクセル・シュプリンガー・プラグ・アンド・プレイ http://www.axelspringerplugandplay.com/
同施設内風景。奥にはコ・ワーキングスペースが控える。
アクセラレーション・プログラムは100日間開催され、アクセル・シュプリンガーや提携先企業からの投資を受ける。プラグ・アンド・プレイによれば、同プログラム卒業社の生存率は60%以上を誇るという。
視察日には、同社が現在手がけるスタートアップ9社からのピッチを受け、Q&Aとネットワーキングを行う。
壁に貼られた写真左上にはマーク・ザッカーバーグ氏の姿も。同施設を訪問した際に撮られた一枚。
都市のいたる場所にインキュベーション施設が。最新インキュベーター「シリコン・アリー」のクリエイティビティ
グーグルと提携した巨大テック・キャンパス「Factory」がプロデュースする最新のインキュベーション施設「シリコン・アリー」も注目したい拠点のひとつだ。「アリー(Allee)」はドイツ語で「アベニュー」を意味し、ニューヨークのシリコン・アレイ(Alley)のベルリン版とも言える。
シリコン・アリーの施設は表通りから見る限り、その巨大さが想像できない。外に面したカフェから内部に出ると、別空間が広がる。
ベルリンのスタートアップ・シーンを伝えるブログ・メディアを運営することでも有名な「シリコン・アリー」は、現在市内8500平方メートルの敷地に、カフェ、アパートメント、コ・ワーキングスペース、ガーデン等を建設。同社によれば、「まだα版」という施設をいち早く訪問する。
リンク:シリコン・アリー http://www.siliconallee.com/
ほかにも、ベルリン最大級のコ・ワーキング施設「Ahoy !」を訪れ、同施設に入居する注目のスタートアップとのネットワーキング行う。
Ahoy! にはスタートアップだけではなく、大企業の社内起業チームも入居。常にピッチやハッカソンが行われている。
リンク:Ahoy ! http://ahoyberlin.com/
さらに、シードステージ専門の有力ベンチャー・キャピタル、カヴァルリー・ベンチャーズ社の訪問と情報交換、超有名スタートアップ本社訪問に加えて、観光ガイドには載っていないクロス・カルチュアルな拠点等を訪ねる。
リンク:カヴァルリー・ベンチャーズ http://www.cavalry.vc/
ハイライトとして、全世界からイノベーターたちが結集する、欧州で最注目の分野横断型テック・カンファレンス「TOA」と同サテライト・イベントを視察する。
未公開のプレ・シード企業とのマッチングや100名を超える有名起業家らの講演聴講、そして、ベルリンがもつスタートアップ・エコシステムから、働き方や共創促進などのヒントを得ることができる本ツアーは、もうすぐ締切目前となる。ぜひ、この機会をお見逃しなく。
TOA会場となる東ベルリン時代のラジオ放送局フンクハウス。巨大なバウハウス建築となる同会場は絶対に訪れたい場所のひとつ。広大な空間が、まもなく未来を垣間見せてくれるエキシビジョン・スペースに変身する。
(撮影:BUSINESS INSIDER JAPN編集部)
※本記事で記載した内容は、一部変更の可能性があります
【ツアー期間】 2017年7月10日(月)~7月16(日)<5泊7日>
【訪問都市】 ベルリン
【旅行代金】 大人お1人様 93万9600円(税込/ツインまたはダブル1名1室ご利用) ※上記旅行代金以外に、燃油サーチャージや海外空港諸税、国内空港施設使用料等が別途必要になります。
【主催】 株式会社JTBコーポレートセールス
【企画】 株式会社インフォバーン
お問合せ先:toa_tokyo[a]infobahn.co.jp(※[a]を@に変換のうえ、お問い合わせください)
イベントWeb:https://toa.infobahn.co.jp/
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