フィンテック・カンファレンス「Money 20/20」に登壇したジャック・ドーシー氏
Business Insider/Oscar Williams-Grut
アイデアを思い浮かべることに時間を費やし過ぎず、外に出て実現しよう —— ジャック・ドーシー(Jack Dorsey)氏は起業家に向け、アドバイスを送った。
「具体的で可視化できる何かに実際に取り組んでこそ、真の学びが始まる」
Twitterとモバイル決済企業Squareの共同創業者であるドーシー氏は、デンマークの首都コペンハーゲンで26日(現地時間)に開催されたフィンテック・カンファレンス「Money 20/20」でそう語った。
「Keynoteを閉じ、PowerPointから離れ、実際の成果物を世に出そう」
同カンファレンスの初日に登壇したドーシー氏は、数千人もの金融業界の幹部、スタートアップの創業者、起業家志望の人々で埋め尽くされた会場に向け、そう発信した。
同氏がCEOを務めるシリコンバレーのスタートアップSquareは、中小企業向けにスマートフォンでのクレジットカード決済サービスを提供する。
「我々はベンチャーキャピタリスト、投資家、顧客、雇用したい人材 —— それが誰であろうと、実際に何かを見せられる状態になるまで、Squareの場合であれば、クレジットカード決済ができるシステムを作るまでは、誰とも話すつもりはなかった」
「特に創業時の我々を一番停滞させたのは、アイデア過多になり、実際に行動に移さず、『もし〜したら』という仮定ばかりを話す堂々巡りに陥ることだった。速く行動に移せば移すほど、アイデアを具現化してコードを書く時間ができ、課題に対する答えを速く導き出せるし、そのアイデアや自分のやっていることに人を引きつけることができる」
2009年に創業したSquareは、今年3月にイギリスでの事業展開を開始した。まだ日は浅いが、「他の多くの市場と同じような反響を呼んでいる」とドーシー氏は語った。
[原文:Twitter founder Jack Dorsey's advice to entrepreneurs: 'Get out of PowerPoint']
(翻訳:Keitaro Imoto)