月曜から使うiPhone「メモ」アプリ4選:手書きメモ、画像メモ、社内・社外共有がすぐできる

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資料の下書きやアイデアの走り書き、移動しながら思い出したToDoなど、日常にはメモを残すべきタイミングだらけだ。クラウド同期ができるiPhoneアプリでメモしておけば、仕事PCからも見られるし、また後日にそのメモを有効活用して、新しいアイデアの種にもなるかもしれない。今週は、クラウドと連携するメモアプリの中から、「ラフ(下書き)」「作成」「共有」までできるアプリ4選を紹介。

1. メモも記録も名刺スキャンも、すべてココに放り込むだけ

Evernote

無料(アプリ内課金あり)

販売元: Evernote

メモアプリの定番「Evernote」は、写真、手書きメモ、打ち合わせの録音、資料の草稿まで、全てを記録できるクラウドノート。アカウントを作成すると、ネット上に、自分だけのノートを無数に持つことができる。

Evernoteは、無料版で同期できるのは2デバイスまで。たとえば、「iPhone」と「仕事PC」とにアプリをインストールしてしまったら、例えば「自宅PC」でのアプリ同期は有料のプレミアムにアップグレードしないといけない。

その場合うまく使いたいのはWeb版だ。Web版は何デバイスでも無料で使える上、EvernoteのWeb版はデキがいいことで有名。使用頻度の低いPCではこちらを使うのが良い。

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Web版Evernoteの画面。デザインや機能がアプリ版に近く、表示の美しさなどにもこだわりが感じられる。

ちなみに、年間3000円のプラス版では、月の転送容量が 60MBから1GBに増量。年間5100円のプレミアムにすると月の転送容量10GBになる。PDF・Office 文書・各種ファイル内の文字検索ができるようになるなど、同期デバイスが増える以外のメリットも多い。ビジネス用途で使うのであれば、有料プランを選択するのもオススメだ(公式の料金比較表 https://help.evernote.com/hc/ja/articles/209005157) 作ったメモは、検索性が高いため、あとからキーワードで必要な情報をすぐに探し出せる。

「メモも記録も名刺スキャンも、すべてをEvernoteに放り込んでおく」という使い方をしている人もいる。 また、Evernoteはプロジェクト単位の共同作業にも向いている。ユーザー同士が、ノートブックを共有できるのだ。Googleドキュメントのようなリアルタイム編集はできないが、共有した全員に書き込みの権限を与えることができる。たとえば「Evernoteに、今日のミーティングアジェンダを入れました。議題の追記あれば、足しておいてください」と言った風に投げかけて、チームメンバーで書類を作り上げたり、校正することができる。ユーザー同士のチャット機能もついている。

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自分だけがアクセスできるWebページや、メールを別途保存をしておくのも良い。旅の予約や、出張に関する渡航のデータなど、すぐアクセスしたいけれど埋もれてしまいがちなものは、まとめてEvernoteに入れておこう。証明書やパスポートをスキャンしたデータも入れるておけば、いざという時に役立つ。

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資料をスキャンして保存しておけば、PDFからテキストを認識して拾う。

Evernoteの特徴の1つとして、ノートひとつずつを「Webページに変換できる」というものがある。リンクをコピーして共有すると、ノートがそのまま、Web上で見られるようになる機能だ。作成したリンクの取り扱いには充分注意したいが、仲間どうしでイメージを共有したい時「このメモの中から参照してください」と、メッセンジャーアプリなどに投げられるのは便利だ。

2. クラウド保存ができる優秀なテキストエディタ

Bear

無料

販売元: Shiny Frog di Matteo Rattotti e C. S.N.C.

Bearも、Evernote同様の、クラウド上のノートだ。Evernoteがメモやデータをなんでも預けられる書庫として優秀なのに対し、Bearはテキストエディターとして優秀だ。基本的に無料だが、2つ以上のデバイス間で同期する為には、月150円、年間1500円の登録が必要になるので、クラウドノートとして使うためには有料登録が必要だと思っておいた方が良い。

Webページのクリッピング、ファイルの添付、手書き機能など基本的なところは変わらないが、Wordのページ設定のように、全体の行間、フォントサイズ指定することができる。自分が一番心地よいと感じるプレビュー画面で書けるので、筆者自身も、ライティングに集中したい時はBearを使う癖がついている。また、20以上のプログラミング言語にも対応しているので、マークアップエディタとしても使うことができる。

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ユニークなのは本分中の「タグ」機能。SNSと同様、ハッシュタグを文頭につけると、そのキーワードがタグ化され、クリックすると紐付いた内容がソートされる。画像のように、一文の中に複数のタグを、いくつでも作って入れられるので、自分だけのブックマークを作成できるのが良い。


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入力画面のテンプレートも用意されており、メモをとる時の心地よさは抜群だ。

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最大の特徴は、ノートの書き出しの形式だ。無料版ならばTXT、RTF、Markdown、TexrBundleに変換が可能。有料版だとPDF、HTML、RTF、DOCX、jpgに書き出せる。保存データはそのまま、他のアプリへ送信が可能だ。Dropboxに保存する、メールに添付するなど、パソコンに近い形でデータのやりとりが出来るのが嬉しい。

3.録音までできる高機能な手書きメモアプリ

MetaMoJi Note - 手書きノート&PDF+録音

¥960

販売元: MetaMoJi Corporation

図形やスケッチなど、手書きでメモをとることが必要な時もある。そんな時に活用できるのがMetamojiNoteだ。「手書きのデジタルデータは扱いにくい」と感じている人もいるかもしれないが、このアプリがあれば、その考え方も変わるかもしれない。

MetamojiNoteの特徴は、一度書き込んだ線が、すべて"オブジェクト"として扱われることにある。一本の線であっても「消しゴムで消す」のではなく「選択して拡大・縮小したり、色を変更できる」ということだ。

たとえば、横位置の封筒に手書きで宛先を書く際、バランスの取り方に失敗し、右端に文字が詰まってしまったことはないだろうか。それがMetamojiNoteだった場合、宛先部分をぐるりと指で「選択」し、ドラッグして左側に寄せれば良い。それから、崩れた字になってしまった右端部分だけを、消しゴム消して、書き直せば良い。

既に紹介した、EvernoteやBearと同様、無料のクラウドサービスを利用できる。自分の持っているiPadなどと連携すると、より作業しやすくなるだろう。このアプリからEvernoteへの送信、Dropboxへの保存、PDFの書き出しも可能だ。無料版のLiteもあるが、そちらは他のクラウドサービスとの連携に対応していない。Liteで書き心地を試してから、有料版に以降すると良いだろう。

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アナログの紙上で、拡大・縮小・コピー・貼り付けをすることはできないが、このアプリならば簡単にできる。描いた棒、一本一本も移動させられるので、「描いては見たけど、バランスが崩れているように感じる」時も、少しずつ修正ができる。

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校正や修正の指示を出したい時にも、このノートは役立つ。既に公開されているWebページをアプリ内で表示し、貼り付けて、手書きの文字やテキストを追加できる。

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作ったノートの共有も簡単。

4.愛用者多数、地道な進化で完成度が高い純正アプリ

Apple 純正メモ

無料(プリインストール)

メモに役立つアプリを紹介してきたが、見逃せないのが、Apple純正の「メモアプリ」だ。iPhoneが誕生した時から標準のアプリとしてインストールされているものながら、機能的にはここ数年で飛躍的な進化を遂げている。

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テキストでの入力はもちろん、写真の追加、タスクの追加も可能。自身がiCloudに紐付けているアカウント同期される。純正だけあって、同期のスピードは驚くほど速い。

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注目すべきは、メモ内に手書き画像を追加できる点。画面下部にある定規のアイコンで、画面上に定規が表れる。なぞって直線をひいたり、角度を変えて図形を作成できるのだ。アクセサリー不要で、直感的に、紙のように図形がかける。

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SNSへの投稿の下書きにも使う事が出来る。ノートを作成した後、共有アイコンをクリックすれば、そのままツイートが可能。

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アプリごとではなく、メモ1つずつにロックを設定可能。必要な時に、必要な分だけ、プライバシーを守ることができるのが良い。


弓月ひろみ:デジタル文筆家。Podcast「Apple Clip」アシスタント。iPhoneケースを500所持するコレクターとして「マツコの知らない世界」「中居正広のミになる図書館」「所さんのニッポンのミカタ」出演。総動員数35万人のアートイベント、iPhoneケース展ほか、PRイベント等のプロデュースや運営も行なっている。Twitter @yuzukihiromi / 公式サイト http://yuzukihiromi.net/

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