■今後3年間でIT予算の増額/減額が想定されるITベンダー
調査対象となったアメリカとヨーロッパの100人のCIOたちは、今後、IBMへの予算を13%、オラクルへの予算を11%削減すると考えている。
AlphaWise/Morgan Stanley
今後、より多くの企業がクラウドへと移行するにつれて、オラクルとIBMは最下位争いを演ずるはめになるかもしれない。
AlphaWise/モルガン・スタンレー CIOレポートによると、両社はこの先3年間、クラウドへの移行の影響を受けて、企業のIT予算のかなりの部分を失うことになる。企業のCIO(Chierf Information Officer)たちは、2020年末までに自社の仕事の46%はクラウドで行われるようになると考えている。一方、自社運用を想定しているのは、34%のみだ。
調査対象となったアメリカとヨーロッパの100人のCIOたちは、今後、IBMへの予算を13%、オラクルへの予算を11%削減すると考えている。
この流れは、クラウドサービスを提供する業界大手のアマゾンとマイクロソフトにとってはプラスとなる。両社は、今後数年で最も企業のIT予算を獲得する企業の上位に位置づけられている。CIOたちは、アマゾンへの予算を27%、マイクロソフトへの予算を12%増額しようと考えている。
■2017年、デジタルトランスフォーメーションによる利益が期待されるITベンダー
最も予算が増えそうなITベンダー3社をあげるように聞いたところ、アマゾンは15%、マイクロソフトは14.6%となった。
AlphaWise/Morgan Stanley
直近を見ても、今年、アマゾンとマイクロソフトはあらゆる分野でのデジタルトランスフォーメーション(ITによる変革)によって大きな成功を収めると見られている。長期的な下降傾向を別にしても、オラクルとIBMは需要が陰っている。
CIOたちに2017年、最も予算が増えそうなITベンダー3社をあげるように聞いたところ、アマゾンは15%、マイクロソフトは14.6%となった。IBMとOracleはそれぞれ5.2%と4.3%だった。
対象となったITベンダー55社のうち37社が、名前すらあがらなかったことを考えれば、そこまで悪くはない。
[原文:This chart shows how painful the shift to cloud computing is for IBM and Oracle]
(翻訳:梅本了平)