トビン・マクダニエル氏。チャールズ・シュワブ上級副社長兼デジタル・マネージドアドバイス責任者を務める。
Charles Schwab
多くの人にとって、投資は怖いことだ。金融市場は複雑で分かりにくいし、ミスで全財産を失うことは避けたいものだ。
トビン・マクダニエル(Tobin McDaniel)氏は、投資におけるミスを知り尽くしている。同氏は、サンフランシスコに拠点を置く証券会社チャールズ・シュワブの上級副社長兼デジタル・マネージドアドバイス責任者だ。最近Business Insiderが行った取材の中で、同氏は、1990年代、大学生だったころにITバブルで損をした経験について語った。
「当時は、テック株であれば何を買おうがどんどん上がった」と同氏は述べた。
だが物事には終わりがある。2000年、テック株の相場が下落したとき、同氏はそれまでに得た全ての利益に加え、元本の一部を失った。
マクダニエル氏がチャールズ・シュワブで率いているチームは、2つの自動金融アドバイスサービスを展開している。2015年開始のSchwab Intelligent Portfoliosと、2017年開始のSchwab Intelligent Advisoryだ。自動金融アドバイザー(ロボアドバイザー)が、人間ではなくアルゴリズムに基づいて、投資のアドバイスを行う。総額3兆ドル(約340兆円)の資産を管理しているチャールズ・シュワブは、レガシー企業としては最も早く自動化に着手した証券会社の1つだ。
マクダニエル氏によると、自分が投資ゲームに初めて参加したときは勉強が足りず、投資していた企業のことをよく分かっていなかったという。
「投資先の企業がしていたことを、誰も知らなかったと思う」と同氏は皮肉を述べた。「そのことから、『知っていることに投資せよ』という非常に有益な教訓を学んだ」
投資を始めようとしている若い人に向けて、マクダニエル氏から2つのアドバイスがある。
1.ロボアドバイザーを活用しよう。ロボアドバイザーに少々のお金を払って、投資の仕方を学ぶのはとても理にかなうことだ。これ以上に手ごろな投資はない。(編集部注:ロボアドバイザーに仕事で取り組んでいる人がそれを勧めるのは、当然だ。)
2.好きな会社に投資しよう。自分が本当にワクワクする会社があるなら、その会社に少額を投資するのもいい。もちろん銘柄を選ぶのは非常に難しいが、それも投資の学び方だろう。
写真: Charles Schwab
(翻訳:まいるす・ゑびす)