Bithumbは世界最大規模の取引所の一つ。
Berliner Volksbank via Getty Images
世界最大規模のビットコイン取引所、韓国のBithumbがハッキングされ、3万人分の顧客データが漏えいした。Yonhap Newsが報じた。
韓国情報保護振興院(KISA)は、一部顧客が攻撃で資金を失ったと述べたことを受けて、調査を行っている。
我々はBithumbにコメントを求めたが、返答はまだない。ただ、Yonhap Newsによると、同取引所は利用者のパスワードは盗まれなかったとしている。
Bithumbは世界最大規模の取引所の一つ。マザーボードによると、同取引所は7月4日(現地時間)、同日中の全仮想通貨の取引量で世界第4位だった。5日水曜日は第1位となった。
Bithumbは、仮想通貨のニュースサイトBraveNewCoinを通じて発表した声明で、ハッキングされたのは同取引所のサーバーではなく社員のPCだったと述べた。
本社サーバーではなく社員のPCがハッキングされた。携帯電話番号やメールアドレスなど、一部の利用者の個人情報が漏えいした。しかし、一部の顧客は、仮想通貨を用いた取り引きに、使い捨てのパスワードを使用したせいで盗難被害に遭ったようだ。
BraveNewCoinによると、「数十億」ウォン(数億円)が盗まれたという。その規模は、これまでのビットコイン取引所のハッキング事件と比べると、かなり小さい。例えばマウント・ゴックス(Mt. Gox)では、2014年、当時の価格で4億6000万ドル分のビットコインが消失した。
BraveNewCoinによると、Bithumbの一部利用者は、Bithumb社員と偽って金銭をだまし取る「音声フィッシング詐欺」の被害に遭ったという。
今回の事件で明らかなように、仮想通貨への関心の盛り上がりに熱くなっているのは、投資家や仮想通貨賛成派だけではない。犯罪者も狙っている。完璧な安全性は誰も保証できない。
ここ数カ月、ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨は、最高値を更新し、大きな関心を集めてきた。CoinDeskのデータによると、1ビットコインは約2600ドル、全世界での総額は430億ドル、イーサリアムは約260ドル、総額は240億ドルとなっている(数字は記事執筆時点)。
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[原文:One of the world's biggest bitcoin exchanges has been hacked]
(翻訳:原口 昇平)