ヨーロッパの運命は「我々の手の中に」メルケル首相、トランプ次期米大統領に反論

メルケル首相

ドイツのメルケル首相

REUTERS/Hannibal Hanschke

ドイツのメルケル首相は16日(現地時間)、トランプ次期米大統領が彼女の難民政策を批判し、NATOについて「過去の遺物」と断じたことに対し、ヨーロッパの運命は「我々の手の中にある」と反論した。

「ヨーロッパの運命は、ヨーロッパ人の手の中にある」とメルケル首相はベルリンで記者団に語った。

「わたしは、27の加盟国が効率的に協働できるよう努力する」と彼女は述べ、将来を見据えるとトランプ氏のポジションは「気にすることはない」と付け加えた。

「わたしのポジションも理解している」と彼女は語った。

トランプ氏は15日(現地時間)、東欧諸国がロシアの侵略を恐れているわけを理解しているか否か問われた際、NATOの存在価値に疑問を呈した。

「NATOは問題を抱えている。1つ目は時代遅れなこと。NATOは何十年も前に構想されたものだ。2つ目は加盟国が支払うべきコストを支払っていないことだ。時代遅れで、侵略の恐怖への対抗策になっていない」。

トランプ氏はその後「NATOはわたしにとって非常に重要だ」と述べている。

ロシアの通信社インターファックスによると、ロシアの報道官は16日、「モスクワはNATOが過去の遺物であるというトランプ氏の見解に賛同する」と述べた。

NATOは28カ国が加盟し、東欧でのロシアの脅威への対抗勢力となっている。かつてソビエト連邦の一員であったリトアニア、ラトビア、エストニアなどもNATOに加盟している。

[原文:Merkel hits back at Trump: Europe's fate is 'in our own hands'

(翻訳:編集部)

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