FacebookのCEO マーク・ザッカーバーグ氏は1月17日火曜日(現地時間)、2014年のオキュラス(Oculus)買収についての新情報を法廷で明らかにした。
ザッカーバーグ氏はオキュラスに対する継続中の訴訟で証言するためにダラスの法廷を訪れた。原告であるゲーム開発会社Zenimaxは「Oculus Rift VRヘッドセット(の機能の一部分)は盗用された技術に基づいている」と主張している。
ニューヨークタイムズによると、ザッカーバーグ氏はオキュラスの人材維持のために、10億ドル(約1050億円)を追加で支払ったと証言した。
オキュラス買収に関するザッカーバーグ氏のコメント「我々は約20億ドル(約2100億円)でオキュラスを買収し、鍵となる人材を維持するために7億ドル(約735億円)、結果を出すために3億ドル(約315億円)を追加出費した」
2014年の発表では、買収額は20億ドルとされていた。
Zenimaxによる訴訟の焦点は、オキュラスのCTOジョン・カーマック(John Carmack)氏だ。彼は前職でZenimax傘下のビデオゲーム製作会社 id Softwareを率い、「Doom」「Quake」などのゲームの生みの親として知られる。
Zenimaxの訴えは、オキュラスの経営陣はカーマック氏と彼の5人のスタッフを雇うことによって、同社のソフトウェアと企業秘密が盗めると理解していた。カーマック氏は機密情報を漏らさないという雇用契約に違反し、また、オキュラスはその機密情報を利用してVRソフトウェアを開発したというものだ。
あわせて、Zenimaxはオキュラスの共同創立者パーマー・ラッキー(Palmer Luckey)氏も同社と交わした守秘義務契約を破ったとしている。
法廷でザッカーバーグ氏は、オキュラス買収と、カーマック氏およびラッキー氏の同社との契約違反は無関係、と主張した。
また、Zenimaxの弁護士トニー・サミ(Tony Sammi)氏の、オキュラス買収にはどのくらいの期間がかかったかという質問に対し、ザッカーバーグ氏は法的な調査は1度の週末を挟んで完了したと答えた。
Gizmodoによると「法的な調査を金曜日に始め、月曜日には契約書にサインしたということか?」とサミ氏が尋ねたことに対し、「その通り」とザッカーバーグ氏は答えた。
ZenimaxはFacebookに対して20億ドルの損害賠償を求めており、続けて今週、オキュラスの共同創立者であるラッキー氏とブレンダン・アイリブ(Brendan Iribe)氏の出廷が予定されている。
[原文:Mark Zuckerberg reveals that Facebook paid more than we thought for Oculus VR (FB)]
(翻訳:十河亜矢子)