ゴールドマン・サックス、第4四半期は大幅増益 取引量急増が追い風

ゴールドマン・サックスのロゴ

David Gray/ロイター

米金融大手ゴールドマン・サックスが発表した昨年第4四半期決算は、米大統領選後の取引量の急増により、利益が4倍近くに増えた。

ロイド・ブランクファイン最高経営責任者(CEO)兼会長は声明で「上期は極めて厳しい状況だったが、業務環境の改善に伴い下期は堅調だった」と述べた。

普通株主帰属の純利益は21億5000万ドル。前年は訴訟関連で50億ドルの費用が足かせとなり5億7400万ドルだった。

1株利益は1.27ドルから5.08ドルに増加。調整後の1株利益は5.08ドルと、市場予想の4.82ドルを上回った。

債券・為替・コモディティー(FICC)のトレーディング収入は78.3%増の20億ドル。

総純収入は12.3%増の81億7000万ドルと、予想の77億2000万ドルを上回った。

M&A(合併・買収)助言や引き受けなどを含む投資銀行部門の収入は3.9%減の14億9000万ドル。

トムソン・ロイターのデータによると、ゴールドマンは昨年、M&Aのアドバイザー業務で35.9%のシェアを確保し、首位の座を維持した。

投資運用部門の収入は3.4%増の16億10000万ドルだった。

営業費用は23%減の47億7000万ドル。

第4・四半期の株主資本利益率(ROE)は年率11.4%と、資本コストを手当てするのに必要とされる10%の水準を上回った。

ハービー・シュワルツ最高財務責任者(CFO)は2017年に入ってからの業績は引き続き好調だとし、今年も好業績を維持できると楽観的な見方を示した。

ただ、この日のゴールドマンの株価は0.6%下落。アナリストらは業績に対する期待があまりにも高く、株価が昨年11月の米大統領選以降に30%近くも上昇していることから、大幅増益の決算にもかかわらず一部投資家の失望を買ったと指摘している。

ゴールドマンは昨年、年間7億ドルのコストカットに向けたプログラムに着手しているが、シュワルツ氏は目標を上回る9億ドルの削減になったと説明。通年の費用は19%減の203億ドルと、2008年以来の低水準だった。

大統領選後にゴールドマンが得たものはことのほか大きい。同社出身者が何人もトランプ新政権に加わることになり、かつて「ガバメント・サックス」と揶揄(やゆ)された時代を思い起こさせる。

市場では、トランプ新政権が経済成長を加速させ、金融規制は緩和するとの見方を強めている。シュワルツ氏はトランプ氏が表明している政策に直接言及はしなかったが、財政政策が強化され、国際的には金利水準のばらつきが鮮明になり、経済が改善することで、同社の利益が底上げされることに自信を示した。

長く最高執行責任者(COO)を務めたゲーリー・コーン氏のトランプ政権での国家経済会議(NEC)委員長転出に伴い、シュワルツ氏は最近、共同COOに昇格。新CFOには最高情報責任者(CIO)だったマーティ・チャベス氏が就任する。

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