アメリカ人とカナダ人は1年間で約6兆円分マリファナを“消費”する

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2016年、北米に住む人々は533億ドル(約6兆円)を合法、医療、そして違法のマリファナに費やした。その額はアメリカ人がマクドナルドとスターバックスに使う1年分の金額を合わせたものより大きい

マリファナの市場調査を行ったArcview Market Researchのレポートによると、合法マリファナにお金を使う消費者が増えたことにより、ブラックマーケットは縮小している。しかし、その進展は遅い。

北米の合法マリファナ市場は、2016年に前年より30%増加の67億ドル(約7700億円)の収益を上げた。違法市場はマリファナ売上高全体の87%を占め、売上げは2015年から10%減少した。

数値は合法マリファナ業界の急速な成長を示している。しかし、膨大なシェアを持つブラックマーケットを退けるのはまだ先になりそうだ。

2016年はマリファナにとって大きな年となった。大統領選投票日に7つの州でマリファナが合法化され、世界で6番目の経済力を誇るカリフォルニアは、合法化を進める最大の州となった。今や西海岸のほとんどは娯楽用マリファナが合法となった。

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Arcview Market ResearchのCEO トロイ・デイトン(Troy Dayton)氏は、ブラックマーケットにお金を費やす消費者が、合法マーケットに急激な成長をもたらすポテンシャルになると考えている。

「もし違法ならば、マリファナに対する既存の膨大な消費額は、歴史上の他の主要な投資と区別されることになる」とデイトン氏は語る。オーガニック食品、ホームビデオ、モバイルなどの他の急成長中の市場とは異なり、「マリファナ産業は新しい商品やイノベーションのための需要を創出する必要がない。既存の需要を合法のルートに動かすだけでいい」

今月の初めに行ったBusiness Insiderとのインタビューの中で、デイトン氏は代替製品 —— 香油やオイル、スプレー、マリファナ入り加工食品など —— の突然の人気が合法マリファナ市場の成長を促したと語った。マリファナたばこを吸ったことのない消費者は、こうした製品を使っている。味も効力も得られる体験もこちらの方がバラエティ豊かだ。

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2012年からマリファナが完全に合法化されたコロラド州では、これらの代替製品が合法マリファナの売り上げの多くを占め、2014年の第1四半期は全体の30%だったのが、2016年の第3四半期には45%に達した。

「これが人々がブラックマーケットを離れて合法市場に入ってきた主要な理由の1つだ。多様性が重要だ」とデイトン氏は言う。「ブラックマーケットではこういう商品は手に入らない」

「グリーンラッシュ」と呼ばれるこの社会現象が止まる気配はない

Arcviewは合法マリファナの売り上げは2021年まで26%の年平均成長率を実現すると見ており、北米マーケットの売り上げは216億ドル(約2兆5000億円)に上ると予測している。

業界紙のQSR Magazineによると合法マリファナと比較して、マクドナルドは2015年に355億ドル(約4兆1000億円)、スターバックスは133億ドル(約1兆5000億円)の利益を上げた。

[原文:People in the US and Canada spent over $53 billion on marijuana in 2016

(翻訳:Wizr)

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