「LGBTの権利が覆るとは思わない。アメリカ社会は変わったからだ」 ―― オバマ大統領、最後の記者会見

オバマ大統領

ホワイトハウスでの最後の記者会見にのぞむオバマ大統領。

REUTERS/Joshua Roberts

オバマ大統領は、任期中最後の記者会見で、LGBT活動家の称賛にかなりの時間を割いた。

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの人々(LGBT)の存在が、ここ数年間にわたって法的にも社会的にも大きくなってきたことをオバマ大統領は評価した。

「民主主義と社会の発展における現時点でのヒーローは、『LGBTであることを誇りに思う』と勇敢に主張してきたすべての個人活動家、子供たち、カップルたちだ。そして、それは人々の意識を変え、偏見を持たない広い心を生み、ついに法律をも変えた」

オバマ大統領は、そうした活動家は社会が「より良い方向に進む」手助けをしたと述べた。しかも、「大きな反発」が起きない方法で。

特に、テレビ司会者でコメディアンのエレン・デジェネレス(Ellen DeGeneres)氏の功績を賞賛した。

「エレンに大統領自由勲章を授与したことは、まさにわたしの考えを表している。アメリカ中のリビングに映し出される彼女のような人々が、国民の考え方を変えた。もちろん彼女にとって簡単なことではなかったはずだ。そしてこれは、国内の無数のコミュニティで起こった一例に過ぎない」

オバマ大統領はLGBTの権利に関して、社会が後退することはないと述べた。

「アメリカ社会は変わった。LGBTの権利が覆るとは思わない。特に若者の考え方は変わった。しかし、重要な法的な問題、LGBTの人々を取り巻く問題がなくなったというわけではない。まだ議論が必要な問題がいくつか残っている」

そして、大統領は娘たちの世代を引き合いに出した。

「マリアやサーシャの世代の若者と話をしたら、たとえ保守的な考え方の持ち主であったとしても、彼らの多くは『性的な傾向を理由に、誰かを差別することは理解できない』と言うだろう。そういった思考は若い世代にかなりしっかりと刻み込まれている」

[原文:Obama: LGBT rights won't be reversible 'because American society has changed'

(翻訳:須藤和俊)

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